武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

絵日記(作品紹介699)と 還暦は身体から鍛えよ

2022-09-10 15:47:30 | Weblog

18cm×12cmぐらいの小さな絵。

この絵は、武内が「このブックみてごらん。2人で遊んだ記録だから。」と言って、

手渡されました中に貼ってあった作品です。

↓そのブックは、こういうもの

スクラップブッグといえますが、中を見ると日記的で、

見ると、こういうことを、あの場所でしていたなぁ~と思い出せる。

そこが、従来のスクラップブックとの違いだ。

上の絵は、写真が貼ってあり、その写真はギャラリーのスタッフだとわかる。

そのスタッフがいた頃に描いたものだ。

1993年作と記されてあり、当時の雰囲気やその当時の空気が伝わってくる。

右上に「hiro」と書き込まれているから、太陽の横の顔は、自画像だ。

自分を太陽神でアポロンのように描いているのに、苦笑する。

でも、こういう武内の感性憎めなくてとても好き。

左に「ナルシズム」と書いてあるものいい。

ロマンティストであるので、肯ける。

「SAHORI」とわたしの名前が多く書き込まれているが、

もう、そういう事に慣れてしまって、「書いてあるなー。(棒)」である。

この頃の絵には、やたら書いてあるから。

今では、名前を呼ばれるイコール、「用事をいいつけられる」に変化してしまい、

わたしは、武内の手足の変わりになる事が多い。

(まあ、ヒロク二さんのお歳もあるからしょうがないこともある)

この絵を見ると、阪急電車に乗って、大阪梅田に出ると、洋書の画集がたくさんある本屋や、

街のざわめきの中、2人で街に身を浸した時間を思い出す。

街の角で武内はよく立ち止まり、「ちょっと待って。」と言い、

道路が交差する所の高架の部分をスケッチする。

そして、「横に人がいてくれると、描きやすいのよ。ありがとう、さほり。」と言う。

2人で話しながらや立ち止まったり、一緒にいてスケッチをする方が、

時間が自然に流れて、人を意識せず集中出来るとは知りませんでした。

ちょっとした驚きだったのです。

この頃は、小さな紙切れと鉛筆をポケットに入れ、

鉛筆は、折れ難いように芯が太く、芯に近いくらい太く削ったものを持ち歩いていました。

その後、珈琲を飲んで休む。

ジョギングシューズのデザインを見るのも好きで、

「これ、見て。」と言われ、曲線の曲がり具合に興奮したり。

どうしても欲しいシューズに巡り合ってしまい、スケートボード用のシューズを購入した。

その靴は、絵に登場。

それ以外にも、ジョギングシューズは度々登場。

わたしは、「この靴がいいのよね。」と言った記憶がある。

このブックの中に描かれている絵を見ながら、過去の時間を振り返りました。

 

↓もう一頁紹介します。

左ページから

■上のスケッチは、散歩している自分でしょう。

 眼差しがあります。

■左下は、雨が急に降ってきた時。

 頭に布を巻きつけています。

■右下は、わたしを描いたもの。

 着ている服が、セーラーになったジャンパー、あの服というのが分る。

 わたしにしか分らないと思います。

右ページから

■左上は、ふすまの前にいるわたしだ。

■左下は、朝食を作って、食べている時のわたしだ。

■右は、「Bがある街」という絵があるのですが、それのメモ。

 神戸の街の絵なんですが、文字からの発想をメモっていたようです。

 

ブルーのノートは、スケッチが多く、もう一方は写真が多い。

写真を見ても懐かしく思いますが、スケッチを見ても、あの頃、あの時となるノートを見て、

良人は、「画家だ。」と思いました。

線の感じから楽しい感じが伝わってくるところから。

ロマンティストのなせる業です。

いつもは、そのロマンを「現実を見よ!」と言い放ち、ぶっ壊すことが多いわたしですが、

今日は思い出が貴重なものに感じられました。

キラキラとした時間を思いだして・・・。

 

秋らしくなってきました。

虫の鳴き声を聞きながら、眠る。

あともう少しすると60歳になる。還暦だ。

ヒロク二さんが還暦の時、はやし立てて「還暦だ!」と言った時、

「よしてくれよ。それが、どうだと言うのだ。やめてくれ。」言われたのを思い出す。

50代の時の方が、身体があちらこちらと悪く、

腰痛や五十肩など、身体のメンテナンス的なことが起り、「中古車みたい。」と思った。

本人には、黙っていたが・・・。

それを1つ、1つ直していって、ヒロク二さんの還暦はとても元気だったと思う。

「年齢には感心がないんだ。」と言い放っていました。

わたしは、60歳といえば随分大人だと思っていたが、そんなに大人ではないなぁ~というもの。

「これでいいのか?」と、ちと思う。

人としての器もたいしたことない。

いい所は、好奇心がある事ぐらい。

ヒロク二さんに年齢のことを言うと、

「そんな歳になってたの。僕、おどろき~。」とふざけた返事。

何事の相談してもあてにならない、射手座の良人だ。

だから、1人で考えてた。

自転車に乗って、駅まで休まずこぎ続けること(緩やかな坂道なので)が、まだ出来る、

読書も集中出来る、料理もおっくうじゃないと、点検してみる。

年齢で一番困るのは、やはり体力や気力だろう。

運動が嫌いなわたしなので、筋力の衰えに焦点を絞った。

精神というのは、どう鍛えていいか分り難いので、まず身体からということで、

すっかりしなくなったストレッチを仕切りなおすことに。

お腹がぺしゃんこになるくらい吐き出す呼吸もいいかもしれない。

60歳を迎えるにあたり、こんなことを考えています。

85歳を迎えるヒロク二さんは、時々、台所の机の手をのせてしゃがんだり立ったりしているよう。

「やるぞー!」という雰囲気はなく、時間の合間に軽い気持ちでしているようで、

見ていてフットワークが軽い。

出来る範囲でやっているという感じが、見ていて暑苦しくない。

今回は、そんな感じで取り組みたいと思い、ヒロク二さんを参考にします。

 

庭では、また朝顔がたくさん咲きました。

↑ヒロク二さんとわたし、2人とも朝顔を楽しみにするようになりました。

朝起きたら、朝顔の話題ではじまります。

「今日もきれいだ。」とヒロク二さん。

↑大きくなってきたひまわりと一緒に。

たいしたことではないが、朝顔も花殻摘みをマメにしています。

種に栄養がいく分を花にまわるように。

↑大きな鉢に4本ぐらい植わっています。

控えめな灯かりがついたような感じで、静かで爽やか。

2人で、「朝顔がこんなにいいとはね。」と言う時は、

清らかな時間が流れているように思われます。

我家は、「清らか」というより、「混沌」に傾きがちなので、

清涼剤のような役目を朝顔がしてくれます。

 

↑こちらは、植えつけたビオラの種。

どんなビオラが咲くのか?春の楽しみの1つ。

 

今日は、めずらしく夫、ヒロク二さんを賛美しました。

妻からは、夫って褒めにくいものなんです。

粗ばっかりが目に入って。

しかし、今日はいい所に目を向けざるを得なかったというか、

確実にいい所があるということを証明したという気持ちです。

長所も短所も表裏一体の関係にあるヒロク二さん。

今日は、表の方を書きました。

今日もブログをお読み下さり、ありがとうございます。

 

 

 

 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 地形(色鉛筆作品698)と 射... | トップ | 城に雨(作品紹介700)と 1つ... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
このブックの編集もヒロク二さんならでは、なんでしょうね。 (さほりん)
2022-09-16 14:13:44
コメントありがとうございます。
楽しく見て頂きありがとう。こういうブックは、展示するという気負いがないせいか、肩の力が抜けていて楽しい部類のものになります。私は、ここではモデルのようにポーズをとったことがなく、ヒロク二さんは話しながら、短時間で1分もないくらいの速さで描いていたように思います。
スケッチがし易いのは、「人に話すと考えがまとまる、気づきがある」に確かに似ていると思います。後、人ごみの中で(信号待ちの人に囲まれているとか)する時は、周りの把握を私がするので、集中出来るのかも。いい感じの風景を見ながら、「さあ、スケッチをするぞ。」という感じではなく、街を歩きながら、ココ、あそこの部分というふうに、急に足を止めて描くスタイルがゆえ、という事も関係していると思われます。絵がわかるのは、長年一緒にいる月日のせいと、自分が描かれたものは、チラッと目にしているせいか、何となく覚えているのかも。

還暦祝い、ありがとうございます。まあ、新たな人生の始まりとして、心機一転という感じで迎えました。50代は、やはり身体のメンテナンス時期で、あちこちに出る時期なのかもしれないな、とコメントを読んで思いました。そういえば、50歳前後、私も入院という体験をしたことを思い出しました。悪い面ばかりでなく、それまでの生活を改めることに繋がったと思えば、必要なことだったのかもしれない。そうして、元気を復活させていったことを思えば・・・。
3分の運動で、改善したという事実は凄いことだ!と読んでいて思いました。継続するのが次の難関だが、習慣になれば、しめたもの。実は、呼吸をやって見たのだが、二呼吸で疲れてしまって・・・。お腹の空気を限りなく抜いてから、息を大きく吸うのですが、へとへと。5分が目安なのに、2分ぐらいでギブアップ。実証体験を励みに頑張ります。
「お願いをした」とあり、ともりんは可愛いな、と思いましたわ。私なんて、「自分の身体だろ。」と突き放した物言いをしてるし・・・。

今、夏バテ(秋バテ?)をしていて、庭の手入れもしたいのですが、放置状態。水遣りがやっとな感じ。ビオラは小さな双葉が見え初めています。また、変化した花が見られるのを楽しみにしています。今は、朝顔がたくさん花を付けると、気持ちが高揚します。コメントから、いつも、一緒に鑑賞しているような気持ちにさせてくれて、ありがとう。
大切な、“共感者”ともりんよ。
(シェイクスピアの劇中のセリフのように)
いや~、残暑の厳しさにまいってます。
返信する
Unknown (ともりん)
2022-09-15 00:12:40
スラップブックが日記でアートになっていること、それが一冊になっていること、すてきだと思いました。ハガキよりちょっと大きな作品、絵や文字がたくさんつめこまれていて、感じたことがノートに書かれているような感じです。
「用事を言いつけられる」に苦笑しながらも、そういうことも全部ヒロクニ先生の日常であり作品の源であり感性なのだなあ、と想像しました。
「横に人がいてくれると、描きやすいのよ」は、我々が日常によくある「人に話すと考えがまとまる、気づきがある」のようなことかな、と思いました。
小さな絵の中に、ヒトの顔やおなじみのロボットのような形とか、唇、ハート、ちょっと乱暴な言葉が描かれていて、おもちゃ箱のようです。
ブルーのノートの、場面を写真ではなく絵で描いたもの、あぁ、なんかすごい……。言葉を色々考えてみましたが、「なんかすごい」が一番感覚に近いです。
この一枚一枚に、さほりんが「これはあれを描いたもの」とわかってしまうのも、すごいです。左ページの左下、朝食を作って食べているさほりんが、とても好きです。とてもいいです。
すごく生意気というか身の程知らずな言い方なのですが、かなわないなあ、と思いました。こうしたメモとスクラップのようなものだけでも、作品になってしまうのだなあと。

もうすぐ還暦、おめでとうございます。私はヒトの体を機械と比喩して考えてしまうことが多いのですが、ヒトの体は50年が耐用年数だと常々考えています。
50歳前後で重篤な病気が発覚したり整形外科的に体のパーツ(腕とか足とか腰とか)が動きにくくなったりすると感じます。そうなったら、車や機械と同じようにメンテナンスや部品交換をしながら大事に使っていくものだと。
もちろん、基本性能が頑丈なヒトは耐用年数がもっと長いですが、自分的には50年かなと思っています。
夫・64歳が40歳代から苦しんでいた「就寝中のこむら返り」、以前は聞く耳まったくなしでしたが、「1日のうちにどこかで『アキレス腱伸ばし』をやってみて」という私のお願いを最近実践してくれるようになった結果、こむら返りがなくなりました。
すごく簡単で3分もかからないのに(歯を磨きもできるのに!)、あの痛い「就寝中のこむら返り」がなくなったことに驚くとともに、ヒトの体の繊細さにも驚きました。

あまり大きくない花がたくさん咲いている朝顔。本当にすてきです。朝、このような花が咲いているのを見ることはとてもうらやましいです。もう本当に、モネの庭です。自然で気ままに草花が咲いているのに、なんと美しいことでしょう!
ビオラを楽しみにしています。種採りから植え付けまで、お手間がかかるなあと想像しながらも、やはり、「どんな花が咲くのかな」という気持ちに抗えません。
毎年すてきな花を見せていただき、ありがとうございます。
返信する
アドバイスありがとうございます。 (さほり)
2022-09-12 13:19:55
コメントありがとうございます。
アドバイスまで頂いて・・。首の「アイソメトリック・トレーニング」というのは良さそうです。気軽にできそうだし、肩こりにとてもよさそう。あと、目の疲れにも効果がありそうだと。
いろんな事を知っておられる方だと思いました。アドバイスありがとうございます。
返信する
Unknown (流離う占い師)
2022-09-10 20:15:29
私のお勧めは「骨盤体操と首のアイソメトリック・トレーニング」です。骨盤体操は骨盤の歪みを矯正し、首のアイソメトリック・トレーニングは首を前後左右から押して筋力アップ。何せ、首は繊細で鍛えるのが難しい部位なので、安全なトレーニングはこれしかないかもしれない。

どちらも身体の不調に効果的で、ただ手足を動かすの体操より実感度が高い。体操も準備運動として効果がありますが。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事