難しい絵だと思いながら見ています。
絵のサイズは、40cm×31cm。
鉛筆、色鉛筆、クレヨンを使用。
アルッシュ紙に。
画面には、一度、鉛筆で画面が塗られていたらしく、
消しゴムで消した所が白くなっている。
足のようなものが見てとれるし、顔のようなものがあるから、
人物なのか?動物なのか?
フッと微笑む何かが、吹く風から立ち現れたようだ。
お尻のように見える形もあり、女性が変化したものとも思える。
このお尻の形を見ながら、エロティックにも感じられ、
ヒロクに流エロティシズムが出てきたのか?
お尻の形というのも、よく現れる形なのです。
お尻の形の絵もたくさんあります。
山が2つ並ぶ形を見たり、
Mという字の形がたくさん描かれていたりするのは、そういう事なのです。
今日の絵は、難しく、うまく語れません。
苦し紛れに、たち現れた“女神”ということにします。
そんな武内に、「生パインで作ったゼリーが出来たからね。」と画室に行きました。
すると、坂口安吾的な状態。
「待って、写真を撮るから」と言って写真を撮りました。
↑こちら
これが、製作中の武内です。
この部屋、クーラーがなく、暑い時は、別室の部屋の冷気を扇風機で送り込みます。
それでも、時々寒いとかいうぐらい寒がり。
暑さには、強い。
もう、この上半身裸も見慣れてしまって、なんとも思わない。
よく、紙をなめすということをやりますが、それをしているところ。
足元に、デッサンのような絵がありますが、
それ、わたしがモデルになった時のものです。
時々、デッサンをすることがあります。
「モデルになってもらうの、悪いでしょ。長時間モデルをしてもらうのは嫌なんよ。」と言いながら。
意外だけど、身近な日用品等もデッサンをします。
例をあげると、歯ブラシ、歯ブラシとコップ、洗剤、花、自分の顔など。
いつも自画像を見ると、
「自分のこと、醜男と思いすぎじゃない。そこまでひどくないよ。」と何度言ったか。
「2枚目ではないけれど、いい顔しているときがあるよ。」と言い、
「そこまで醜い顔していないよ。」と言う。
写真を一枚撮った後、「それなら、ちょっと。」と言われ、
ポーズをしてくれた。
↑こちら
もう何時の時代の人か?という風情になります。
針金を渡した絵を吊り下げるところには、
洗濯ばさみで絵があれこれと吊るされていて、
こちらの絵は移り変わりが激しく、
わたしは、好きとか嫌いとか、好き勝手言っています。
今、評価されなくても、いい絵を描いて欲しいと願っています。
尊敬もするし、軽蔑もする我が夫、がんばれ!
そう言って励ましたくなったのは、訳がある。
夜、「お休みなさい。」と言ったら、
「俺は、もうチョット起きているから。」と言いながら、絵を描いていました。
私が寝たのは、午前1:00.
朝起きると、(午前7:00)アトリエから音がするので覗くと、
夜見た姿と朝見た姿が同じ。
驚いて「ずーと起きていたの?」と言う。
「いやぁ、次々やってしまおうと思ったのがあって・・・。」と。
わたしは長年の生活で、夫が仕事をしていてもスヤスヤ寝れるのです。
その後、次々と作品を持ってきて、「これも仕上げてねぇ。」と言う。
どうも、作品を整理している内に、
「これは持ち込める。」と思った作品に手を加えたり、
修正をして描きあげていたのだと分りました。
途中の描きかけの絵というものは、仕上げられる作品よりはるかに量が多い。
数えで85歳なんですけど、やっぱり夫は一味違う人だと痛感しました。
それと、鉄分をとるように薦めたのが良かったのか?
憂鬱感を減らすサプリとして、今、飲んでいます。
どうも、それで最近調子がいいみたい。
薬を普段飲んでいないせいか、薬がよく効く体質だ。
私も飲んでみましたが、あまり変わらない。
効き目って、どうなのでしょうね。
疲れは、翌日ではなく、3日後に出るようで、
地獄からの声かと思うような「疲れた。」という声に驚きます。
座りながら寝ている姿を見ると、
「寝るのなら、横になった方が疲れが取れるよ。」と言い、マッサージをしてあげた。
ちょっと触っただけで、寝入っていました。
武内が寝ている間は、わたしは平和。
だけど、平和がづっと続いても、退屈するから嫌なんです。
やっぱり、武内ヒロク二は存在してくれなくては!そんなふうに思います。
以前から読もうと思っていたマキアヴェリの「君主論」を読みました。
↑こちら
イタリア、フィレンツェの人。1469年~1527年。
画家でいえば、同時代にミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、ボッティチェッリがいた。
ペストが治まりかけていた時代です。
難しいかも?と思って手にとりましたが、訳は読みやすく分り易い。
何が難しいかと言えば、当時のイタリア半島の事情をよく知って読まないといけないこと。
この頃、イタリア半島は、フィレンツェ共和国、ヴェネツィア共和国、ミラノ公王、ナポリ王国、教皇領と
5つの国に分かれていました。
フィレンツェの名君、ロレンツォが死んだ為、平和が崩れていきます。
そこで、それぞれの国が領土を巡り野心を持ち、外国勢(フランス、スペイン)を交えての争いが起こり、
その時に、フレンツェの官僚政治家として起用されたのが、マキアヴェリです。
この混乱期において、衰退していくフィレンツェのありようを肌で体験したマキアヴェリが、
「君主はどうすべきか?」と晩年考察した書物です。
時代背景もあり、軍隊、軍備、または、外国支援軍、混成軍、自国軍の長所、短所などをあげ、
君主たるものは、戦いのため(防衛も含む)軍事上の制度や訓練以外のことに関心を持ってはいけないと
言いきっています。
引用すると
■武力のあるものとない者とでは、雲泥の差があり、例えば武力のある者が武力をもたない者に
進んで服従したり、武力をもつ従者たちに囲まれて、安閑としていられるなどの考えは
筋がとおらない。いっしょにうまくやっていけるなど、とうてい考えられない、
さらに、軍事に精通していない君主は、前述のように、どんな不幸にもまして、
配下の兵士からも尊敬されないことになる。君主もまた、部下が信頼できない。■引用終わり
これが根底にあって、様々な君主のとるべきことがケースバイケースで述べられています。
読む箇所によっては、哲学的に感じるところも多いので、面白く読みました。
この君子論からの名言がたくさんある中の一部を紹介します。
★戦いを避けるために譲歩しても、結局は戦いを避けることは出来ない。
なぜなら譲歩しても相手は満足せず、譲歩するあなたに敬意を感じなくなり、
より多くを奪おうと考えるからである。
★自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合、
いかなる国家といえども、独立と平和を期待することはできない。
哲学的に感じる箇所は、
★行せずに後悔するより、実行して後悔する方がよい。
★運命は我々の行動の半分を支配し、残りの半分を我々自身にゆだねている。←これ本当にそう思う。
★運命の女神は、積極果敢な行動をとる人間に味方する。
読むと、スルメを噛むように滋味深い味がします。
マキアヴェリは、フィレンツェをとても愛していたようで、それが、文脈から伝わります。
冷徹な眼差しからふと、国を愛する心情が見え隠れする箇所で、
国の平和を維持するにはどうしたら良いか、と真剣に考えたのだろうと推察しました。
この頃より時間が、500年経っていますが、
ウクライナのことを思えば、人類は未だ同じことを繰り返しているように思います。
ヒロク二さんに「何読んでいるの?」と聞かれ、答えると、
「塩野七生氏も読んだらいいと思うよ。」とアドバイスをくれました。
“チェザーレ・ボルジア”のことを言っているのか?
この時代、イタリアルネッサンスの芸術が花開いた時期でもあり、興味深い。
ゼリー作りにはまっています。
↑生のパイナップルのゼリー
生のパイナップルは、そのままではゼラチンで固まりません。
一度、沸騰させて作りました。
ゼラチンって、ほぼコラーゲンのなので身体にいいかもしれないと思い作っています。
夏は、つるんとした触感もいい。
しかし、ゼリーについては、コスト高になっています。
贅沢なストレートのジュースや、見たことがない珍しいジュースを使ってみたくなってしまって。
今日は、長々と書いたものだと自分で思いました。
前文読んで下さった方、ありがとうございます。
確かに難しいです。もう「眼」しかわかりません。でも、「眼」以外を見て見ると、ほのかに感じる色っぽい感じ。あ、これがエロティシズムかな?と思いました。
「女神」とはうまく表現したなあ、と感心しました。この作品は女性を感じます。
以前、「上半身裸」を読んだときは、「え、服着ないのかな?」と驚きましたが、今回は写真を見ても全然違和感を感じません。ごくごく自然な感じです。「ヒロクニ先生=裸」が刷り込まれてしまったのでしょうか(笑)
アトリエ以外の何物でもないその部屋にで感動です。絵を描くことを人生としていることに、心を動かされました。
でも、やっぱり暑そうです。集中していると暑さを感じないのでしょうか。汗をかいている感じもしないし……。「心頭滅却すれば、火自ずから涼し」の禅の法話を思い浮かべました。
ポーズがキュートです。ヒロクニ先生の作品に描かれる人のようです。
『君主論』王道ながらついつい避けてしまいがちな書籍です。以前読んだことはあるのですが、ほとんどの内容は忘れています。多分、人生経験が足りず生意気だった当時の私にはピンとこなかったのだと思います。
塩野七生氏は、一時期続けて読みました。歴史の事実を書いているのに、難しい感じがしなくてどんどん読めてしまいました。
チェーザレ・ボルジアの時代もそうですが、さほりんのおっしゃるとおり、海外の史実を読むときにはその当時の事情をよく知っていないとピンとこないというか理解ができないと私も思います。
生のパイナップルゼリー、なんと美味しそうな! 冷たくてのどごしが気持ち良いゼリーは、夏のごちそうです。生のパイナップルが大好きで、熟して安くなったものをよく買います。
ゼリーはしっかりした味の美味しいジュースや果物が必要なので、確かにコスト高になってしまいますね。
先日、100%果汁のジュースを凍らせてアイスキャンデーを作りましたが、なんとなくもったいなくなって30%くらい水で薄めてしまたら大失敗しました。ジュースと水が見事に分離してしまい、水の部分は単なる氷でした。
「2人とも一生懸命ですよね!」大丈夫、ちゃんと伝わっていました。わざわざ追記で書いていただき、ありがとうございます!
私は大きい眼しか見てなかったようで、そんなに眼があったか?と思い絵を見直しました。確かに、小さいクルクルも描いてありますね。眼にとりつかれているようで心配になります。ともりん、疲れていないかな?このところ、雨続きで湿度が高くて気分が滅入りそうなお天気だし・・。私も疲れてはいないけど、どことなく緩慢な動作でいつもより、思い切りが悪い時があります。神話的なイメージしか当てはまらないので、「女神」としましたが、納得して頂きありがとうございます。
この格好で時々、家の周りに出る時もあって、ご近所の主婦方にあやまりまくり。周りの方は、いい方が多くて、「芸術家だもの。変わっていて当たり前よ。」と言われたりしています。とにかく、このスタイルは、ヒロク二さんにとっては自然らしく、板についています。ともりんの言うように「心頭滅却すれば、火自ずから涼し」と、歳とって「暑い、寒いの感じ方がおかしくなっている」のが、両方混ざり合っている気が、私はする。
「君主論」は、理想より、現実的な考察なので、そこまで考えるか・・と思う箇所もあり、興味深かったのでした。塩野七生氏は、「ローマ人の物語」しか読んでいませんが、確かに難しくなくどんどん読めました。時代背景や人物についての描写もそれとなくされていて、細かい描写と全体が見渡せていい読書が出来たと思っています。共通の読書があるのが分ると、嬉しいものですね。若い時に読まれたというのが、ともりんの元気さというか、粋なところでは?
パイナップルゼリーは、美味しかったですよ。台湾産のパイナップルがスーパーにも手頃な値段で並ぶことがあって、それで作りました。ジュースは薄めるとうまくいかない?次は、100パーセントのジュースを薄めて作ろうと思っていました。砂糖を足して。考え直すことにします。アイスキャンデーの棒は、売っているのだろうか?
晴れ間が戻ってくるのは、もうすぐ?
それを持ち望んでいます。
ともりん、もし疲れているのなら(勝手に想像していてごめんなさい)休んでね。
いつも、ありがとう!