武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

城に雨(作品紹介700)と 1つの時代の終焉

2022-09-18 14:36:58 | Weblog

タイトルは、裏に書かれています。

「城の雨」と。

第一印象では、船のように思い、鯨を正面から見たようだ、と思っていました。

この感想も、「何でそんなふうに見えるの?」と思われそうでもある。

「城」を思い浮かべながら、脳内で強引に「城」に結びつけようと足掻くが、

無理でした。

ヘタすると、「カタツムリ」に思えてくる。

わたしの脳裏に残ったのは、愛嬌がある動物を見た時の感触だ。

抽象画なのですが、半抽象に感じてしまい、どうしても「何なのだ!」と

思いながら見てしまう。

最後に残された「何は?」は、

白っぽい後ろの影が、「城」かもしれないと言うもの。

ヒロク二さんの絵は、見るものを悩ます。

だけど、色形(いろかたち)としては、「シューズ(靴)だ。」

これも、突飛な発想に思えるかもしれないが、

こんな感じのジョギングシューズがある。

 

映画監督のジャン=リュック・ゴダールが亡くなった。

「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」「中国女」「ワン・プラス・ワン」

「ゴダールのマリア」「ヌーヴェルヴァーグ」と見た映画を思い出す。

前衛的な映画だという思いこみで、当時美大生だったこともあって、

映画館に勢いよく駆け込んだ記憶がある。

シーンの映像が刺激的で美しい。

しかし、話の内容はあまり理解できなくて、「難解な映画だ。」ということだけを知った。

ヒロク二さんと映画にはまった時があり、もう一度見た。

「勝手にしやがれ」は、イカレタ野郎を演じた“ジャン=ポール・ベルモンド”がいかしていた。

フランス映画にしては、軽快なテンポがあり、粋なシーンが多かった。

↑「勝手にしやがれ」のワンシーン。

この時のベルモンドは、若かった。

ちなみにわたしは、ベルモンドの強烈なファン。

 

「気狂いピエロ」もまた、印象的なすてきなシーンが散りばめられており、

インパクトのあり色使いや強烈なシーンがある。

ゴダールの映画の中では、これが一番好きだ。

↑この映画にもベルモンドが主演。

アンナ・カレニーナ扮する悪女というか、正体不明な彼女に巻き込まれ、

ベルモンドは、最後にダイナマイトを顔に巻きつけ、死ぬ。

彼女の持っているぬいぐるみのポーチに憧れ、

自分で編みぐるみで同じようなポーチを作りました。

(あんまり物が入らなくて、使い勝手悪い)

 

「中国女」「ゴダールのマリア」は、はっきり言うと「死にそうだった。」

“わかりまへん”というやつです。

「ヌーヴェルヴァーグ」は、アラン・ドロンが出ていて、

「アラン・ドロンって名画によく登場するよね。名画ばかりに出演して大変だね。」と、

ヒロク二さんに言っていた。

映画を見ながらなので、そんな映画だったのだろうか?

まったく映画の内容が思いだせないのが怖い。

「ワン・プラス・ワン」は、ストーンズのファンだから見た。

ドキュメンタリーな部分は、スタジオでの彼らの様子なので、ファンはいいでしょう。

若い時の彼らの姿が映っているだけでも。

そのドキュメンタリーの合間を縫って、廃車の山で抗議をしている黒人が出できたり、

その他、彼らと何の関係もない意味不明なシーンが度々登場する。

出演した彼らは、「映画の内容?さっぱり分らん。」とインタヴューに答えていて、

正直だと思いました。

2度目見た時は、内容が分らない唐突な抗議のシーンで、イデオロギーだと気がつきました。

時間が経ち、それがわかると途端、古臭く見られないシーンになってしまう。

普遍性を感じる映画が好きなので、とても残念だった。

ゴダールが亡くなる前に、元安倍総理が暗殺されたり、

イギリスのエリザベス女王が死去されて、国葬のシーンを見るたびに、

3人の死が、1つの時代の終焉の象徴的な出来事に思えました。

占星術でも、「土の時代」から「風の時代」に入ったのが2022年。

日本でいえば、平安時代から鎌倉時代に入る頃が、「土」→「風」に当るらしい。

これから、大きな変化を迎える時期になるのかもしれない。

↑イギリス王室の養蜂家が女王の崩御をミツバチに報告する儀式だそう

黒いリボンが巻かれています。

イギリスの刺繍には、ミツバチがよく登場するのが分った気がした。

古くから(古代ケルト)ミツバチは神聖視されていて、ミツバチは家族の一員なんだそうです。

この古びた箱と色もなんともいえない風情でいい感じです。

そういう思いがあって、ミツバチなんだと。

 

 

あっ、そういえば、ジャン=ピエール・ベルモンドも国葬でしたね。

「ボルサリーノ」という映画では、ベルモンドとアラン・ドロンの2人に楽しませてもらったな~と、

愛おしい気持ちになる。

ギャングの映画ですがね。

我が夫、ヒロク二さんはベルモンドの風情が少しあるのかもしれないと、

この文を書きながら思いました。

わたしの目が曲がっているのでしょう。

 

気温の差があるこの季節、バテています。

あっさりしたもの、焼いたら終わりというメニューで乗り切っている。

↑鯵の干物、酢の物、みそ汁、

簡単サラダ(鳥のささ身、きゅうりの千切り、オニオンスライスを混ぜたもの)

苦瓜のフライ(塩をつけて食べると美味しい)

あまり複雑なものは作りたくない!というメニューです。

 

秋を感じるようにと、チーズケーキも焼きました。

↑やはり買うより、作った方が安い。20センチの型。

ヒロク二さんが大半食べます。

クッキーよりケーキの方が、混ぜたらドンと焼けるのでいい。

タルト地は、グラハムクラッカーで。

近頃、「君って、自分で作ったもの美味しそうに食べるよね。」とヒロク二さんに言われます。

すごくうけてるらしく、これ程おかしいことはないと言う顔で。

もう、何度も。

どこが可笑しいのか?

よくわかりません。

 

今日はつい映画の話から、1つの時代の終焉という大げさな内容に。

話が折れ曲がっていくのに、最後までお読み頂いた方ありがとうございます。

 

 

 


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2 コメント

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「電車」にも見えます。 (さほりん)
2022-09-23 12:51:59
コメントありがとうございます。
今日の絵、いろんなモノに見えてしまい、困りました。「電車」にも思えます。

ゴダールは、やはり難解でよく分らないとあり、もしかしたら、こういう人で溢れているのかも?そう思うと何だか可笑しいさが・・・。「フランス映画の面白さがわかるようにならなければ一人前ではない!」とあり、このような事を私も思っていました。それが、若い時だと空回りに終わるという。しかし、見たというインパクトは大きかったと思います。「ゴダールのマリア」を何度も見たなんて、凄い!私はこの映画が一番戸惑いが多く、何かが通り過ぎただけという感覚が残っただけで、月がオーバーラップで映し出された映像しか覚えていません!(恥ずかしながら)
同じ頃のフランスの映画監督に、トリフォーがいますが、こちらの方が歳を取ってから見ると、「いい映画だったのね。」と気がつくことが多くて楽しいかも?「アントワーヌ・ドワネルの冒険」のシリーズが好きになったわ。ヒロク二さんとクスクス笑ったりして見た。この小さな含み笑いがフランス的?

チーズケーキの思い出、切ないけれど気持ちが温まります。特別なチーズケーキ。やはりお父様は、ケーキだけではなく、思いを体内に入れたと思います。そうやって、工夫したものは買えません。気持ちというか、優しいエネルギーが注がれていたと思います。ともりん、素敵ですよ。
お料理、いつも「頑張ってます。」と褒めてくれてありがとう。疲れているから惣菜を買ってもいいのですが、そうしたら高く付くので、とりあえず的なのですが作ってます。あまりにも疲れている時は、惣菜で済ます事に決めています。ヒロク二さんは、嫌がるけど。

この季節の変わり目、今年は特に疲れが出ているような感じ。知らない間に寝ている時があります。無理はしないようにします。助言、ありがとう。
(私を使い走りと思って、こき使う人がいるけど、寝たふりします)庭も雑草で一杯。もう少し先に取り掛かることにします。

ヒロク二さん、ベルモンド説を賛同していただきありがとうございます。時々、妖怪ですが・・・。
コメントありがとうございます!
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Unknown (ともりん)
2022-09-21 23:12:33
城なのですね。最初、「電車かな?」と思ってしまいました。城…と思いながら見て見ると、入道雲を背景にした海に浮かぶ船のように見えました。真夏の船。爽快な感じがします。ヒマワリが似合いそうです。

ゴダールは難しいです。難解で毎回よくわからず「?」で終わってしまうのですが、なんだか観たくなってしまうのが不思議です。
「気狂いピエロ」は初めて観たゴダールの作品です。正直なところ、全然わからなかったのですが、すごく映像がきれいだったことが印象的でした。
世界の映画というものを見始めた最初の頃だったので、フランス映画の面白さがわかるようにならなければ一人前ではない!と鼻息荒く画面に向かっていたことを思い出しました。
「ゴダールのマリア」は何度も観たのですがが、よくわからなくて全然覚えていないという体たらくです。(わからなかったので、何度も観てしまうのです。)
ゴダールはだいぶ若いときに観たので、今また観てみると違う感じ方になるかも、と、今回のさほりんのブログを読んでいて思いました。
ベルモンド、確かにヒロクニ先生の風情があると思います。ちょっと照れながらおどけてしまっているようなキュートさを感じます。さほりんの目は曲がっていないと思います。

バテ気味なのに、いつもながらちゃんと何種類もおかずを作っていて、頑張っていると思いました。さほりんは「かんたんにできるものばかりだから…」と言うかもしれませんが、切って下処理をして調理をして、ということはとても手がかかることです。
そしてチーズケーキも焼いていて、すごいです。焼けた感じがとても美味しそうです。
以前、亡父が抗がん剤治療中に甘味が感じにくくなる副作用が出て、そのときに「甘いものが食べたい」と言うリクエストにこたえて、甘さと濃厚さをレシピの倍くらいにしたチーズケーキを焼いて持っていったことを思い出しました。
私たちが食べたら数口なめるだけで満足しそうな甘さと濃厚さだったのに、「少しだけ、甘い」と言って食べていたなあ、とちょっとセンチメンタルな気持ちになりました。

夏バテ(秋バテ?)中とのこと、季節の変わり目は体への負担が思った以上にあります。今年は気温と湿度の乱高下が激しいように思います。無理せずゆっくり、お大事にしてくださいね。
庭のお手入れは、とても大変です。庭ではなく、玄関先のいくつかの鉢植えでさえ「大変だ~」と思っています。でも、やっぱりお花はきれいです。愛でたいです。
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