「アルトーハウス」と名付けられた作品。
30年以上前に描かれた絵です。
色鉛筆も、油性の色鉛筆でなく、ガランダッシュの水彩色鉛筆を使っている。
この絵が描かれた頃に、ヒロクニさんと出会って、お茶を飲んだりしていた、
“当時の初々しい私”を思いだします。
「この絵をグループ展にて展示するから、是非見てくれないかなぁ~。」と、
電話で言われた記憶がよみがえる。
右上に“sahori”と描かれているとのですが、
私に「さほりのことを思って、描いた絵なんだ。」と、
「ココにsahoriって描いてあるでしょ。」と、言われた。
わたしは、そんな風に甘い言葉を言う人は、ちょっと引くタイプなのですが、
ロマンティストなのか?、板についているのか?自然に言っているのか?
そのことに、驚いていました。
お茶を飲む回数が増えるにつけ、そういうヒロクニさんに慣れ、
段々違和感を覚えることがなくなってきた。
この作品は、そんな時を思い出す作品なのです。
最近、何で刺繡にはまってしまったのだろう?と考える時があります。
偶然が重なって、虜になってしまったのだけど・・・。
結婚した時に、偶然実家で、刺繡糸がごっそり見つかった。
それを、全部貰ったのですが、刺繡なんか全然しなくて、30年ぐらい手をつけることなく持っていた。
プレゼントにいいなぁ~と思ってから、ちょこっと、何かを作ってプレゼントをした。
その後も、刺繡はあまりしなかった。
刺繡熱が入ったのは、ピンスタレストのある1枚の写真を見てからだ。
その画像を見つけたのも、偶然に等しい。
ピンスタレスト自体を知らなかった。
そして手持ちの刺繡糸が多量にあったから、のめり込めた。
一から刺繡糸を買い揃えるのであれば、断念したように思う。
ヒロクニさんとの出会いも不思議。
私は、故・美術研究家の山本芳樹先生から頂いた、ヒロクニさんの個展の案内状がご縁の始まりだった。
個展会場で、ヒロクニさんに会い、絵がとても気に入って、当時絵が高かった(私には)ので、
小さな絵を描いて欲しいとお願いした。
生まれて初めて、絵を購入したいと思ったのです。
それが、ご縁でヒロクニさんと、現在に至ります。
私が思うには、「山本先生に出会う」ということが、ありえないというか、
ちょっとした偶然なんです。
芦屋の画材店でアルバイトをしていて、休憩中に、絵がある喫茶店を見つけたのです。
いろいろ話していて、「あなたの絵も飾ってあげる。」と言う事になり、
「パーティをするから来て。」と言われて、その時に来られたのが山本先生だったのです。
山本先生は、いろんな画家を知っておられたようでしたが、
たいした絵を描くわけもない私のような人にも、啓蒙をしてくださったりして自宅に招いてくれたりと、
とても芸術熱があり、いろんな画家達を知って、いつも話に感心していた。
ヒロクニさんは、その中でも「おもしろい絵を描く。」ということで、
はじめて「武内ヒロクニ」という名前を教えてもらった。
刺繡とヒロクニさんとの出会いを書きましたが、
偶然やら、成り行きやら、その時が来たら物事がなんなく動く、足取りを追っていったら、
よく言われることだけれど、「偶然は必然」と言ったりするのにも、納得できる。
しかし、すれ違う可能性もあるわけで、
もしかすると刺繡糸なんかも、引越しの時、捨ててしまう可能性もあったはずなのに、持っていた。
人は、自分の意思で生きていると思っているが、何か違う働き、潜在意識のようなものの働きというか、
もっと大げさに言えば、自分の意思より大きな力、神様のようなものが、アレンジしてくれているのでは?
自分が思う以上に、何かに導かれているような・・・・。
この絵を見て、ヒロクニさんと出合った不思議な縁のことを、思っていると、
人は、なんらかの力で守られているような気がします。
結婚してから、ヒロクニさんが話してくれたのですが、
「俺は1人は苦手だから、明泉寺の大日如来に、いい人が見つかりますように!」と、
力一杯、合わせる手を突き出すような強い感じで、真剣に祈っていたそうです。
ヒロクニさんが言うには、「和尚の助言で、お祈りします。合唱。という感じではなく、
力強くいけ!と言われたから、俺、頑張ったよ。」と。
そうしたら、3人の女性が現れて、誰にしようか迷ったのそうです。
私のお祈りは、イメージするでしたが、ヒロクニさんの場合は「力強く」がポイントみたい。
本当に、何か不思議な力が働いていたのかもしれないと、思います。
ちょっと、幼稚な哲学めいたことを書きました。
↑庭には、やっとチューリップの花が咲き始めました。
落ち着いたオレンジ色。
↑ムスカリが、グングンと成長して咲いています。
庭に咲いている花を寄せ集めて、食卓に飾っています。
昨年植えたチューリップが、花をつけてくれたので、小さなチューリップと一緒に飾っています。
ヒロクニさんは、「今回の花の盛り方がいい。」と、褒めてくれました。
たくさんのチューリップが咲くのを楽しみに待っています。
私が知ってからのヒロクニ先生の絵とは少し違う感じの雰囲気がします。堅いような感じでしょうか。
でも、その堅さは、若さが持つ独特のもののような感じがして、魅入ってしまいます。
もっと年齢が若いときに観なくてよかったと思いました。
もし観ていたら、人生が変わってしまっていたような気がします。それぐらい、すごい絵だと思いました。
SahoRiって書いてある!うわー、すごいです。
これをグループ展で展示されてしまったら、もう「うわ~」という感じです。
(感嘆詞ばかりです(笑))
出会いといろいろな偶然のこと、興味深く読みました。
過去のちょっとした選択、違う方を選んでいたらまったく違う道を行っていたかもしれない、とよく思います。
ヒロクニ先生のように力強くいくことに、とても共感を覚えます。
ワイングラスのお花が、本当にすばらしいです。
さほりんの刺す、刺繍のようです。
配色、配置、どうしたらこんな風に活けられるのだろうと、何度でもいつまでも見て、ぽーっとしてしまいます。
さほりんのブログは、いつも美しいです。
コメントありがとうございます。
なんだかわたしのことも褒めてくださってありがとうございます。なんか照れますね。
ヒロクニさんの以前の絵は、ちょっと堅いとの感想、わたしも同じように思っています。
この頃のヒロクニさんは、52歳でした。
それでもって、まだまだ肩肘張ってヤルゾーみたいな雰囲気で、俺の追随はデキナイゾー、ヤッテミロ。力んでいた頃でもあります。
そんな感じが、堅さとして、現れているのかもしれません。
恥ずかしい感じのことを平気で出来る。それも、ヒロクニさんのある種の才能??
恥ずかしいと感じる私は、小心者?
私なりにグラスに花を飾る時のコツがあって、一番最所に、ビオラの茎を何個かをグラスに入れて置いて、その間に花を差し込んでいきます。長さは入れてみてから、調節します。家にある花なので、色が限定されているので、ポイントの花と数を決めてから、他の花をあわせていっています。
すごく褒めてくれてありがとう!嬉しく思っています。