『海底二万哩』(54)(1987.9.29.)
空想科学小説の始祖ジュール・ベルヌが、潜水艦の出現を予言した代表傑作をディズニーが映画化。争いの多い地上世界を捨て、海中に理想郷を求めたネモ艦長(ジェームズ・メイスン)が、巨大潜水艦ノーチラス号の驚異を操る。
最近のSFX全盛の映画と比べてこの映画を見れば、いまさらおかしくって…という者もいるだろうが、自分は、テクノロジーの進歩が早過ぎる今の映画界では、逆に作るのが難しいノスタルジックなSF映画として新鮮な気持ちで見られた。
何より、俺たちはこういう映画に熱中しながら育ってきたのだし、今をときめくSFX映画の作り手たちにしても、子供の頃はこうした映画に驚き、心を動かされ、やがてそれが高じて、今の道に進んだ者もいるはずである。何事もルーツがなければ始まらないのだから。そう考えると、こうした映画の存在価値は今もちゃんとあるのである。
監督のリチャード・フライシャーは、この映画の後にも『ミクロの決死圏』(66)などのSFをはじめ、さまざまなジャンルの映画を作っている。娯楽映画の見事な作り手の一人として、もっと評価されてもいいのではないかと思う。
カーク・ダグラスお得意の、がなり立てる演技は、今から見るとちょっと奇異なものとして映った。逆にメイスンの渋い演技が光って見えた。
【今の一言】この時期は、この映画の他にも、ヴェルヌ原作の『80日間世界一周』(56)『地底探検』(59)『気球船探検』(62)などが映画化されている。この映画の姉妹編とも言える『ネモ船長と海底都市』(69)ではロバート・ライアンがネモを演じた。また、『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』(90)のドク(クリストファー・ロイド)はヴェルヌが大好きで、2人の子供をジュールとヴェルヌと名付けていた。
カーク・ダグラス
ジェームズ・メイスン
空想科学小説の始祖ジュール・ベルヌが、潜水艦の出現を予言した代表傑作をディズニーが映画化。争いの多い地上世界を捨て、海中に理想郷を求めたネモ艦長(ジェームズ・メイスン)が、巨大潜水艦ノーチラス号の驚異を操る。
最近のSFX全盛の映画と比べてこの映画を見れば、いまさらおかしくって…という者もいるだろうが、自分は、テクノロジーの進歩が早過ぎる今の映画界では、逆に作るのが難しいノスタルジックなSF映画として新鮮な気持ちで見られた。
何より、俺たちはこういう映画に熱中しながら育ってきたのだし、今をときめくSFX映画の作り手たちにしても、子供の頃はこうした映画に驚き、心を動かされ、やがてそれが高じて、今の道に進んだ者もいるはずである。何事もルーツがなければ始まらないのだから。そう考えると、こうした映画の存在価値は今もちゃんとあるのである。
監督のリチャード・フライシャーは、この映画の後にも『ミクロの決死圏』(66)などのSFをはじめ、さまざまなジャンルの映画を作っている。娯楽映画の見事な作り手の一人として、もっと評価されてもいいのではないかと思う。
カーク・ダグラスお得意の、がなり立てる演技は、今から見るとちょっと奇異なものとして映った。逆にメイスンの渋い演技が光って見えた。
【今の一言】この時期は、この映画の他にも、ヴェルヌ原作の『80日間世界一周』(56)『地底探検』(59)『気球船探検』(62)などが映画化されている。この映画の姉妹編とも言える『ネモ船長と海底都市』(69)ではロバート・ライアンがネモを演じた。また、『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』(90)のドク(クリストファー・ロイド)はヴェルヌが大好きで、2人の子供をジュールとヴェルヌと名付けていた。
カーク・ダグラス
ジェームズ・メイスン