田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

2011.9.【違いのわかる映画館】vol.12 シネスイッチ銀座

2019-07-13 22:26:03 | 違いのわかる映画館

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『ライオン・キング』

2019-07-13 19:20:15 | 新作映画を見てみた
 
 偉大なライオンの王ムファサの息子としてアフリカの大地に生まれたシンバは、王座を狙う叔父のスカーの策略によって父を失い、王国から追われる。
 
 1994年にアニメーション映画として製作され、97年には舞台化された『ライオン・キング』が、アニメでも実写でもない、全てがCGで作られた“超実写版”として新たに登場。監督のジョン・ファブローは『ジャングル・ブック』(16)でも、この“超実写”を用いたが、今回は人間が一人も出てこないという点に新味がある。
 
 動物がちゃんと口を開いて人間の言葉を発するところに、最初は違和感を覚えるが、段々と慣れてきて、最後は、よくもまあこんな映像を作ったものだと感心させられる。ただ、ニメ版よりも音楽が強調されているので、動物たちによるミュージカルシーンも展開するのだが、さすがにこれはちょっとなじめなかった。
 
 さて、今なぜまた『ライオン・キング』なのか? という問いに対して、ファブロー監督は「アイデンティティの発見、生命の円環(「サークル・オブ・ライフ」)といった普遍的な要素を持つ物語を、新たな媒体を使って表現することに興味があった」と語る。映画監督が新たな表現方法を見付けたら、それを使いたくなるのが人情ということなのか。
 
 かつては、実写が困難とされた題材がアニメで作られたが、映像技術の発達もあり、今は、アニメで作られたものをCGを使って実写化するという流れがある。これも、ある意味”円環”と言えるのかもしれないなあ。
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【ほぼ週刊映画コラム】『トイ・ストーリー4』

2019-07-13 10:08:30 | ほぼ週刊映画コラム
エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
ウッディの選択と決断を描いたシリーズ最終章
『トイ・ストーリー4』
 
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『ライオン・キング』(94・アニメ版)

2019-07-13 09:04:51 | 映画いろいろ
 超実写版とうたわれたリメーク版が近々公開される。1994年のアニメ版の公開時には、手塚治虫の「ジャングル大帝」との類似点が指摘され、自分もかなり憤っていた覚えがあるのたが、今となってはそのことを口にする者もいない。それは、その後『ライオン・キング』が独り歩きして過去を払拭したからだろうか。あの時はこんなことを書いていた。

『ライオン・キング』(94)(1995.1.2.スバル座)


 このところの、一連の“ディズニー復活アニメ映画”とはすっかり縁遠くなっていたし、公開前の“「ジャングル大帝」オリジナル論争”もあって、まず見ることはないと思っていたのに、甥にせがまれて見る羽目になってしまった。という訳で、膝の上や周りの席に子供がいて、集中して見ることはできなかったので、細かいところは抜きにしての話になる。
 
 確かに、「あー『ジャングル大帝』だ」という設定やシーンは端々に見られたから、この映画のスタッフたちの「全く『ジャングル大帝』を知らずに作った」という証言はにわかには信じ難いものがある。けれども、手塚治虫が存命で、この映画を見たとして、果たして本気で怒っただろうか、という疑問も残る。
 
 それは、たとえ、この映画の基のアイデアが明らかに「ジャングル大帝」にあったとしても、自分が尊敬し、憧れ、模倣した本家ディズニーが、自分の作品を、最新の映像システムを使って、さらにスケールアップして“リメーク”してくれたのだから、悔しさもあろうが、むしろ笑って許したのではないか、という気もするのだ。
 
 もちろん、この映画のどこかに“オサム・テヅカ”の名が冠せられていたならば、あるいはスタッフの口から素直にアイデア拝借の件が語られたなら、それはとてもうれしく、誇らしいことであり、これほどの騒ぎには至らなかったのに…と残念に思うところはある。
 
 だが、今のアイデアやストーリーが不足状態の映画界の中で、果たして過去の作品に全く影響されていないものなどあるのだろうか。この映画に限らず、明らかに“リメーク”と思われながらも、それを認めない映画は多々ある。そして、それは、確かに今後改善されるべき問題ではあるのだが、そうした現状の中で、この映画だけを責めるのもどうかとも思うのだ。
 
 まあ、結局のところ、ここまで論争が広がったのは、われわれ日本人にとって手塚治虫がどれほど大きな存在だったのか、ということを再確認する意味もあったのかもしれない。
 
 で、肝心の映画の中身はどうだったのかって? それは表向きはディズニーのアニメ技術のすごさを見せつけられはするが、中身は「ジャングル大帝」の比ではない、という程度の皮肉は言いたくなる。 
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2011.8.【違いのわかる映画館】vol.11 銀座シネパトス(2013.3.閉館)

2019-07-13 06:36:38 | 違いのわかる映画館

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