田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『ジャッカルの日』

2019-07-04 11:17:26 | 映画いろいろ
『ジャッカルの日』(73)(2011.3.21.)


 今日のNHK BSの映画はブルース・ウィリス主演の『ジャッカル』(97)だが未見。という訳で、時代も舞台も異なるが、オリジナルの『ジャッカルの日』(73)について。
 
 1960年代のフランスを舞台に、シャルル・ド・ゴール大統領暗殺を企てる組織が雇ったプロの暗殺者ジャッカル(エドワード・フォックス)と、彼を追うフランス警察の動静を描く。監督フレッド・ジンネマン。原作フレデリック・フォーサイス。
 
 初見は1974年7月7日。生まれ故郷にあった荏原オデヲン座で、『007/ロシアより愛をこめて』(63)『ダラスの熱い日』(73)という超ヘビーな三本立てだった。そのせいか、ジンネマンのドキュメンタリータッチの演出が思いのほか退屈に感じられて睡魔に襲われたが、ラストシーンを見て、何だかジャッカルがとても哀れに思えたものだった。
 
 とは言え、当時は、まだいたいけな中学生だったので、ジャッカルと交渉を持つ未亡人役のデルフィーヌ・セイリグの不思議な色っぽさにどきどきした覚えもある。フォックス演じる主人公のジャッカルは、沈着冷静でクールな殺し屋だと記憶していたが、今回見直してみて意外にドジで人間くさいところがあったことに気づいた。記憶とは曖昧なものなり。警視役のマイケル・ロンズデールがいい味を出している。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「映画イラストレーター宮崎祐治の仕事」展

2019-07-04 08:44:29 | 雄二旅日記
 国立映画アーカイブで開催中の「映画イラストレーター宮崎祐治の仕事」展を見る。
 
   
   
 
 宮崎氏のイラストは、和田誠氏のものなどと比べると、癖やデフォルメが強過ぎて、何の映画の誰なのか判別できないいこともある。という訳で、好みは分かれるところがあるが、こうして、集められたキネマ旬報誌上や書籍のイラストを改めて見ると、その多くを目にしていたことに驚いた。
 
 中でも、キネ旬に連載され本にもなった、映画のロケ地になった東京各地をイラストを駆使して紹介する『東京映画地図』はとてもためになる。実にいい仕事だと思う。思わず、受付で販売されていた姉妹編の小冊子『鎌倉映画地図』を購入してしまった。
 
 こうして、映画についてうだうだと愚にもつかないことを書いている物書きの端くれとしては、その映画や人物を一目で表現できる絵が描ける人はうらやましい限りだ。
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする