今回のお題は、ウィリアム・A・ウェルマン監督、ヘンリー・フォンダ主演の『牛泥棒』(43)。日本では劇場未公開の作品で、長い間“伝説”になっていたが、今はBSで頻繁に放送され、DVDも出ている。いい映画だが、あまりにも暗く、後味も悪い。
この映画のフォンダは、冤罪に異を唱えない傍観者の役。その後悔が、後に『十二人の怒れる男』(57)の一人だけ無罪を主張する陪審員役につながったと考えると面白い。
それにしてもこの邦題はひどい。原題の「オックスボー事件」のままでよかったのではないか。
「BSシネマ」『牛泥棒』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/ece23e0e3797582cf82b0e8a091db19e
『十二人の怒れる男』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/48358455b57d2667649ce495c8e7f9b8