フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

日々を編む

2014-06-07 07:29:47 | Weblog
昨日BSで「舟を編む」をやっていてまた見た。2回目かな。何度見ても面白かった。とくに「香具矢さん、いつもありがとうございます」って馬締クンが言うシーンが好きですね
日常を淡々とそれなりに感謝し努力して生きていくってことがどんなに素晴らしいことか共感できます。それにしてもチャンバラと日活アクション育ちの僕がどういう心境の変化なんでしょう。
この頃、アクションなんて見たくないですね。チャンバラもそれほどですね。今はやりの刑事ものとか公安ものとかも興味ないです。ただ普通の人がその日常を普通の人が出来る範囲の努力でそれなりに過ごしていてそれなりのドラマがあるってほうに惹かれます。この映画でもマジメくんも現実にいそうでいない。いてないそうでいる。という設定が面白く2回目となると細かいところの作者の意図に気づいて2度おいしいでした。西岡クンとミエコさんが酔っ払ってマジメの部屋で寝てしまうシーン。隣の部屋で寝ようとマジメくんが毛布をもって猫を抱いて出てくると帰ってきた香具矢とばったり。「煮物まかされたの味見してみて」・・・「はい・・・」「じゃぁ上の部屋で食べましょうか」と下宿の階段を登る二人。香具矢が先にマジメくんの姿が消えようとする瞬間に柱時計が0時を告げてボーンボーンと鳴り出す。ただこれだけのシーンなんだけど。受け手の想像で言えばボーンボーンというのが祝福でもあり二人の記念日なんだと思わせる演出が憎いね。この映画は何度見ても面白いだろう。なぜか分かるようで分からないけど言葉の海に漕ぎ出すということは何度見てもあきないということだろうね。
コメント
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