フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

妹さんの家が全壊

2016-04-18 08:34:56 | Weblog
「妹がね熊本の阿蘇に住んでてね。電話が繋がらなくて心配してたんだけど。やっと繋がって一安心」と展覧会に来たお客さんが話してくれた。「家は全壊したと言ってた。行ってやることもできないしね。家にいても落ち着かないから水彩画を見に来た。」「癒されましたか」「少しはね」「交通機関が再開したら行ってやらんとな」「早く再開したらいいですね」他に何と言ってやったらいいかわからなかったから黙ってみてたその人の後ろ姿。やはり淡彩の少し色がついたかどうかの絵の前で立ち止まっていた。ずっと頻発している地震のため復旧活動が開始できない。物資が不足しても道路が寸断されているため運べない。そしたら今日の新聞に地球の裏側のエクアドルでも大地震があって230人以上が死んだって。もう地球上どこへ行っても逃げ場がない。逃げ場がなけりゃ腹を括るしか手立てはない。遭難も2度目には落ち着いて対処できたからやはりここは落ち着いて考えるのが一番さ。困るのは流言飛語。もっと困るのは気象庁の誤報。水、薬、食料、トイレットペーパー。歯ブラシ歯磨き。懐中電灯。絆創膏、ライター。まぁ普段使っている登山道一式があれば3日くらいのサバイバルはやっていける。と思うと落ち着く。力のあるものは力のないものを助けるそうやって社会は動いてきたと当たり前のことにはたと気づく。地震は格差もなにも区別することなく襲ってくるんだから相互扶助こそが生き延びるコツだと教えてくれる。
コメント
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