日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

I T自動車

2015年11月02日 | 回想


 「今のうちに運転免許を取れ」はおよそ50年前、化学プラントで3交替勤務しているときの職場同僚の助言。自動車学校に通うには勤務変更か長期の在学かどちらかになる、と悩んでいたら「勤務配慮はしてやる」という温かい同僚の支援で免許取得に挑戦した。その時代、3交替者の通勤手段は公共のバス利用者が多かった。

 当時の自動車学校は大繁盛、入学待機も出る時代、「仕事の合間に免許を取るなど甘っちょろい考えを持つな」が指導教官の初日の訓示。「会社を辞めてまでは来れん」という何人かの声が聞こえたのか指導はおろそかでぶっきら棒、理由は分からないが途中で教官が交替になった。それでも練習コースでの検定試験は1回で合格でき同僚に感謝した。

 車通勤になったのは免許取得から3年目、次第に車社会に移行したことでバスの便数が減り、また仕事の都合でバス通勤が困難になりマイカー通勤になった。幸いなことにこれまで反則金も罰金も収めることなく乗れた。しかし、高齢者の病が原因かと思わせる事故が相次いで発生、後期高齢の身では人様のこととばかりは思えない。我が身にも忍び寄ってきているかも知れぬと気を引きしめて運転している。

 科学は進歩し、ハンドルを握らず、アクセルを踏まず、ブレーキを踏まず、それでも事故が起きない試作車が走り始めた。それで絶対安全なら、先ずは地方に住む交通弱者の高齢者へ優先して渡してほしい。ただ、そのために必要なインフラは大都会優先だろうから、身を引き締めてハンドルを握る時代は続くだろう。I T自動車時代になれば、運転免許は不要で自動車学校が消えるかもしれない。妄想のようなことを思いながら、半世紀前に走ったコースを眺める。
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