日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

子どもと自販機

2019年03月04日 | 生活・ニュース

 定期的に通院している病院。受付を済ませ持参の本を広げたときだった。自動ドアが開くと年少組くらいの男の子が「お早うございます」、子どもらしい言い方で挨拶し母親と一緒に待合室に入って来た。大方の人が「おはよう」、声に出さない人もいたが部屋の空気が和むのが分った。男の子はすぐに飲料用自販機の方へ駆けていった。

 受付を済ませた母親が子どものところへ、子どもは自販機の上の方を指さしながら何か話している。話し終わるとベンチ型の椅子に座り持参の本を開いて見始めた。走り回るでなくおとなしく本を見ている。これほど静かにしている子どもには初めて出会った。どういう風にしつけているのだろうかと思っているとき、呼ばれた母親と一緒に診察室へ。

 待合室は患者さん、症状の思わしくない人もいる。そうでない人らは待合室の顔なじみ、医師のごとく症状の交換、TV放送の感想、外食した店の様子など自宅の居間にいるような会話、時には静かにしてよ、と声を掛けたくなる日もある。近くの病院ならではの待合室の様子、たまには看護師さんとの軽口で笑いが飛ぶ。、

 男の子が診察室から出て来た。自販機前に立ち母から受け取った硬貨を投入しボタンを押す。ガタンという音に合わせ子どもが笑顔になる。静かに待った褒美だろうか、瓶を持って待合室を出ていくとき、私に向かって瓶を持たない方の手でバイバイをくれた。私は急いで手を振り返したが、公共ルールを身に付けたなんとも可愛い子供だった。
コメント
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