国道187号は国道2号と9号を重複した全長73㌔ほどの一般国道。岩国市内から錦川とその支流の宇佐川に沿って北上、分水嶺を越えて島根県に入り高津川に沿って益田市へ至る。竹下元総理は187号を「いやな国道」と表現し、講演会場の聴衆から拍手が起きた。それはカーブの連続、片側1車線、道幅は狭い事に由来する。しかし、幹線道としてなくてはならない。
そんな国道を片道約40㌔、錦川上流に向けて走った。市街地を抜けたところで大型タンクローリーに追いついた。そのうち、全線追い越し禁止区間、前車が譲ってくれるまでローリーを追走することになる、そう覚悟すると、追突しなければ安全走行になると追走を始める。追走しながらいろいろ観察した。
対向車がなければ右側タイヤはセンターラインを右側にはみ出して走行する。それでも左側タイヤは路側帯の白いラインすれすれ。対向車が来ると減速し左へ寄る。急カーブで大型車と離合の時にローリーは人の歩行ほどまで減速した。ローリーは40㌔後半から50㌔前半の速度キープ、そんな走行状態なので後続は渋滞になる。
そんな追走が20㌔くらい続いたところでローリーが左に寄って停車、一瞬目の前が開けた感じになった。ひょっとしたらいつもこの場所で追走車をやり過ごすのかも、そう思いながらアクセルを踏んだ。予定した到着時間より10分遅れた。大型車起因の事故は大事故になるが、追走したローリーの安全な運転に、慣れた道でも慎重さを忘れないこと、高齢者免許の教えを再確認した。