台風15号に続く複数の台風は東日本に大きな被害を残した。復旧はこれから始まる、全国からの応援支援が求められている。応援の一つとして、被災を免れた観光地への来訪を促がされている。街頭で「被災で難儀されている人の地域へ、支援になるとはいえ旅行するのは何となく」という声があった。心情としては私も同じだ。
一方で、ハロウィンの諸々が店頭から消えると令和初の新年を迎える商戦が始まっている。その第一弾がお節と年賀状印刷の案内が、今だと早期申し込みで割安になると店内に流れる。そんなお節のチラシを持ち帰る人を何人か見た。展示されている見本はどれも豪華で年頭を祝うにはおあつらえだ。
我家のお節は手作り。子どもころから結婚して20数年の間は親元ということで親戚中がやって来る。勿論、今のような世情ではないから全て母、結婚してからは妻が作っていた。やがて叔父叔母らは遠のき、弟妹も子どもが嫁げば親元となり、わが家の務めて来たことと同じ経験をしている。私ら夫婦、最近、ようやく静かな年末年始を過ごしている。
展示の美しく豪華なお節を見ながら、昔のわが家のそれは煮しめ中心ではなかったかと思い出す。蓮根、人参、大根、こぶ、コンニャク、ゴボウ、里芋、焼き魚など身近にある物を煮て並べた物だった。それに色を添えたのは押し寿司だった。妻に代替わりし材料が少し変わり見栄えが明るくなった。そんなことで妻は年末年始里帰りしたことは無かったが、今はそんなこともあったという思い出になった。静かな年末年始を願っている。