
新型コロナウイルス感染防止で発出された非常事態宣言を受け、3蜜忌避対策でテレビ界も大きく様変わりした。最近はすっかり定着した「ソーシャル・ディスタンス」としてスタジオ出演者の間隔は広くなり、コメンテーターやゲストはリモート出演となった。録画なども大きな制約を受けTV関係者は悩まれただろうが、IT技術の進歩はそれでも放送の中断なく続いた。
今月末からテレビドラマなどの録画開始かという小さな記事を見た。大河ドラマをはじめとして各局のドラマなどの収録は軒並み先送りされている。春の新番組予告では、期日指定から近くや間もなく放送に変更となり2カ月近くになる。期待して待った視聴者もTV関係者も長いトンネルを通っていたが、まもなく出口の明かりが見えるかもしれない。
この間の放送は、よく言う再放送また再放送で放送を中断することなく見せてくれた。送る側としては吟味に吟味を重ね、高い視聴率を稼いだ内容の放映をしただろう。再放送のいくつかを見た感想は、各局とも再放送に値する内容だと思った。ドラマはこれが役者という演技、野生生物の生きるための法則や争い、地球内部のマグマ、今の時代に置き換えて考えさせられる内容だった。
再放送の時代物を見て、今ではロケの難しいことを改めて感じる。道路には車輪の跡、家並みには電柱や車にネオン、遠景の山頂にはアンテナや鉄塔、時には飛行機雲など思えばきりがない。だからスタジオ制作にならざるをえない。でも、ロケハンすればまだ残っているところがある。ここは神社の参道、鳥居は並び、狛犬に茶店、樹木は茂り絶好の景色、茶店の若旦那を助けた黄門様「助さん格さん参りましょうか」。