
自分で米作りをする私のよく知っている方のブログで何度も「このままでは収穫が危ぶまれる」、原因は「ウンカ、早く手を打たなければ」と人さまの稲田ではあるが、米農家同士として心配されていた。その心配が心その通りになり、当県の今年の米の作況指数は73と全都道府県で最低になったと報道されている。
ここ1カ月で指数が10㌽下回ったという。その原因は「全滅した田んぼがあるなどウンカ被害が予想以上に拡大した」ことによるとなっている。報道写真で、黄金色に変わる収穫前の稲田全体が黒っぽい茶色に変わっている。素人目にも異常がわかる。農家の人の心情は察するに余りあるが、それでも米は余剰で来年は目標収量を下げるという。
そんなウンカによる実情をある小さな集会で聞いた。それは「今年は収量が半分だった」という声。そばに「天災かウンカ発生広域に 見るも哀れな収穫作業」と詠まれた句が置かれていた。これは米を生産する人、その収穫風景を見守る人のどちらにも通じる心情ではないかと私は感じた。
収穫減の話を聞く前、その地区の秋風景を撮りたいと車を止めた。稲の切株が黒い茶色になっている。これは報道写真で見たウンカにやられた稲の色と同じ、一面そんな畑がいくつもある。そうでない切株には「ひつじ」が見られるが黒い株にはそれが見当たらない。ウンカは季節風に乗りベトナムから中国経由でくるため本州最西端の山口県は悩ましいとの声もあった。黒い切株を何枚か撮っていたあとだけにウンカは深刻な問題なのだと改めて農作業の苦労を学んだ。