江戸時代から踊り継がれてきた岩国城下の盆踊りに「小糠踊(こぬかおどり)」がある。太鼓の調子に合わせ、ゆったりした優雅な踊りで、昔は錦帯橋近くの路地踊りとして、夏の夜にあちこちで踊られていた。今は保存会の皆さんが引き継ぎ、盆踊り会場でしか見られなくなっている。「社会の変化で伝承が難しくなった」と、保存会長も将来を危惧している。
踊りを復活させ城下町を盛り上げたい、と町おこしグループの呼び掛けで応援隊が結成され、練習には踊りを懐かしむ高齢者に交じって、小学生の子連れが多いことに先々の明るさを感じた。踊りの基本は「差し手引く手、出る足引く足」。春の錦帯橋祭りで練習の成果を披露、地元の伝統芸能への関心を高めた。
念願だった「こぬか踊」が8月15日(土)の午後5時から復活することになった。現在は総勢100人ほどの踊り子さんが練習をしているというから楽しみだ。場所は江戸情緒残る岩国城下町の一角、魚町、寺町、材木町を巡るコースが予定されている。路地踊りの復活は半世紀ぶりではなかろうか。(雨天の場合は8月16日に順延)
踊り子さんは毎週土曜の午前中、暑さをものともせず練習されているそうだ。太鼓と三味線の音、「ソラ・テットウテン」の掛け声に合わせてこぬか踊は進む。お盆帰省の人らに故郷の伝統芸能をしっかりと受け止めてほしい、応援隊の一人として希望している。
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