a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

無実な日々 …1

2014-08-15 16:30:36 | 東京公演
さて、東京演劇アンサンブル創立60周年記念公演の2つ目は、
ドイツの現代作家デーア・ローアーによる『無実』を、
公家義徳演出にて送ります。

稽古場の日々を、
制作担当の小森のfacebookから拝借し、
ブログでお知らせしていきたいと思います。



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2014年7月1日


デーア・ローアー作『無実』スタート。
ケルティック・ハープの坂上真清さんが演奏してくれた!!
かとうかなこさんからほそーくうねりながらつながって、公家が発見したケルティック・ハープの第一人者。
金属弦の儚いつまびきが、心にポロンポロンと沁みこんでくる。

振付を担当してくださる菊地尚子さんは、以前ご近所に住んでいて、『銀河鉄道の夜』を観に来てくれていたことが判明。
この台本を夢中になって読んだって。うれしいなあ。

翻訳の三輪玲子さんは、ホルバートの論文執筆中に、『セーヌ川の身元不明の女』で初めて芝居小屋に足を運んでくれたそうだ。
三輪さんは、上演するところはないだろうと思っていたからとてもうれしい、と。

池ともさんとの装置の打ち合わせも完了。

稲村ジェーンとの衣裳打合せも進行中。

新しいスタッフも交えて、公家演出の『無実』始動。
いやあ~ 楽しみ。


「どうして笑うんだ。どうして笑うんだ。なんで俺のことを笑いとばすんだ。
俺は逃げて来た、南から、南から、そうだ、俺たちは南から来た、暑くて、人間が蠅みたいに死んでいく、自殺するまでもない。
南では、あんたたちのことを笑ってる、南じゃ、俺たちがあんたたちのことを笑ってる、
俺たちがあんたたちを、俺にしてみりゃ、ここのことがわけわかんねぇよ……」



こんな本を読み合わせているさなか、休憩中に新宿の焼身自殺の記事を読む。

さあ、めちゃくちゃな世の中で人びとは病んでいるけれど、人は生きていく。生きていく人びとの芝居をつくろう。


東京演劇アンサンブル
制作:小森明子




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東京演劇アンサンブル 創立60周年記念公演2
無実


デーア・ローアー/作
三輪玲子/訳(論創社刊『無実・最後の炎』より)
公家義徳/構成・演出

音楽/坂上真清 熊地勇太
舞台美術/池田ともゆき 
照明/大鷲良一 
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
振付/菊地尚子
宣伝美術/久保貴之 奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭


2014年9月11日 (木) ~2014年9月21日 (日)
9月11日(木)19:00
9月12日(金)19:00★
9月13日(土)14:00
9月14日(日)14:00
9月15日(月)14:00
9月16日(火)休演
9月17日(水)19:00★
9月18日(木)19:00
9月19日(金)19:00
9月20日(土)14:00
9月21日(日)14:00

チケット料金
前売:一般3,800円、学生3,000円(税込)
★=Low Price Day=2,500円
当日=4,500円
東京演劇アンサンブルwebチケットセンター

会場 ブレヒトの芝居小屋

出演
エリージオ (黒人の不法入国者) 大多和民樹
ファドゥール(黒人の不法入国者)  小田勇輔
アプゾルート(盲目のダンサー)  永野愛理
ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女)  志賀澤子
フランツ(遺体処理係)  尾崎太郎
ローザ (その妻)  奈須弘子
ミセス・ツッカー(ローザの母)  真野季節
エラ (老いゆく女性哲学者) 原口久美子
ヘルムート(その夫、金細工師)  篠澤寿樹
殺された少女の父 竹口範顕

殺された少女の母 町田聡子
自殺者1 篠原祐哉
自殺者2 熊谷宏平
若い男の医者 三木元太
大統領 本多弘典

東京演劇アンサンブル
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