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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

…これは動物虐待でしょう…

2009-06-04 22:02:06 | Newsメモ
BBC Egypt pigs meet cruel fate in swine flu cull 29 May 2009 07:33 UK
[slaughter of pigs][Egypt][Coptic Church][animal welfare]

 エジプト。豚インフルエンザが世界中で流行ってるから,その元っぽい豚を皆殺しにしようね,だって公衆の安全のためだもの,なんかアフリカには上陸してないぽいけど予防的措置ってことで絶対必要な処置だよ!
 …ってわけで豚の大虐殺がおこなわれてるわけですが,直接豚→人間はないとかいう話で,コプト教徒の生活を破壊する害の方が大きそうだなあというところ。

 殺し方も問題。鉄の棒で殴り殺すとか,子豚をつぎつぎナイフで刺し殺すとか。ケミカル使ったりはまだしも合理的かもしれませんが(ユダヤ人が怒りそうだが),砂漠に輸送して生き埋めとか…某カチンの森(日本語版Wikipedia)だって銃殺のようですが,ああそういえばフセインはブルドーザーでクルド人を"処分"してましたっけか。

 豚の取り扱いがぞんざいなのはイスラムの教義のせいだああなんてひどい宗教!なんて無駄なヒートアップする向きもあるようですが,いやそんな無駄に無慈悲な宗教ってなあ,なかろう。アズハル大学でイスラム法を教授した先生がきちんと反論をのべている件,記述があります。

 動物のせめてもの平安のためにもっと事がなされねばならぬ―もっともなことですが,記事末尾,コプト教徒の生活を破壊する点にも論及されておりますね。

 豚飼いさんがたは,生ごみ収集業も兼ねた下層階級のようですな。でナマモノのリサイクルに貢献しているところ,豚の大量処分に遭って失業。補償金支払いはあったものの,まあ多少の額であったところで,一生暮らしていけるわけでもなし新規の職が見つかるわけでもなし。さらにはこの大不況下ですし。

 代わりに外国資本のごみ収集会社が進出してきて,彼らの仕事場所を奪ってしまった格好。豚飼いを再開できるのは,一体,大以前の何割だろうか? そして,彼らの再就職など,どれほど可能だろうか?

 或いは豚たちの運命に,政府及び一般大衆は鈍感であったのかもしれない。しかしさらに,豚飼いたちの運命にも彼らは鈍感であったのだろう。職にあぶれる格好の彼らに,適切な居場所を与えることが,はたしてできるのでしょうか?

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