空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ソマリア,モガディシュ―古紙幣受け取り拒否,インフレに対するデモで死者

2008-05-06 03:47:20 | ソマリア関連
 日本語報道があったようなんですけどね:

BBC Two die in Somali currency riot 5 May 2008

 ソマリア首都モガディシュで,商店主が古い自国紙幣の受け取りを拒否,ドルでの支払を求めた事に反発してデモ,暴動に発展。少なくとも2名が死亡。
「あたしたち銃弾で殺されてきて,で飢えでも殺されるってわけ!」
 そんな地元の悲痛な声が。

 原因は
1. 世界的食糧価格上昇傾向
2. 違法印刷ソマリシリングの存在
3. ソマリシリングのそもそもの信頼のなさ
3.5 ソマリシリングの信頼を担保するはずの存在の深刻な信頼性のなさ。モガディシュ政権がアレなのはともかく,プントランド政府じゃMuse氏周辺からして権力の私物化なんて日常茶飯事だぜ,みたいな。というか違法印刷者らが『問題っぽいからしばらく自重しようかー』と申し合わせた時期にMuse氏筋の印刷業者だけ操業したりー。
4. 信用できる通貨は事実上アメリカドルとエチオピアビルでしかないこと

 ということで,商店主たちがドルでくれ! と言いたい気分はまったくもってそのとおりですが,しかし支払側だってそんな高級なものの持ち合わせはそうそうないわけでしてね。

 こうなると,両替業者に個人的努力で『レートをソマリシリング有利に変更しないと,怖いことがキミの身に起こっちゃうかもしれないよー?』と脅しをかけるイスラム勢力側の意見が支持される目もでてこようというわけで。
 …これ,ちょっと日本のガソリン事情を想起する点が無きにしもあらず…。…4月入ってすぐは,『4月1日から安くしないのはどーかしらー?』的報道傾向の様子で…5月入ったら『すぐ上げるのはどーかしらー?』的報道を見ることになるのでは…と危惧してた…。幸い,政府を見通しの甘さで叩く方向で,個々の経営者への攻撃は見えない(目立たない)のは不幸中の幸い。この意味でも,福田政権は一定の役割を果たしていると私は思う。…わたしはアレ,尻拭い政権だと思うから…。

 …いやほんと,4月中にガスステーション店主の自殺騒動を聞かずに済んでよかったなと思う…。…全国で3,4人は行くかとか思ってたから…。

 ソマリアの件は…むしろ今までよく耐えてきたなという感もありますが。

 さておきもう寝るので関係記事メモのみ残す:

Shabelle.net Witnesses: Soldiers kill 2 in Somalia riot over food prices 05/05/2008 - 14:16
 地元メディアですから。興味のある方はチェックしておくと宜しいかと。

Garowe Online Somalia: Cost of Food Prompts Demo in Capital May 5, 2008 - 9:35:18 AM
Garowe Online Amid insurgent attacks, violent riots in Somalia over food prices May 5, 2008 - 10:01:59 AM
 …うわ。更新時間がやたらなまなましい…。

 起こるべくして起こった事件と言う感もないではない。
 ま,まずは一報,一報。

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