空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

メディアの中の人の切り張りと、それに踊らされる人々

2019-05-14 22:05:53 | Weblog


 たとえばLGBTの差別問題を扱おうとしたとする。

 ひでえ扱いを受けたこと、「この世界を変えなければ!」と思わざるを得なかったシーンを描くため、「死ねよクソホモwwwむしろ自殺しろキモイんだよクズwww」という台詞を書くことになったとしよう。まあ話の流れ上、このあと数話で主人公の覚醒へむけての内心的苦闘が描かれるかと思われるが、このシーンだけを切り取ってアップロードすれば、ゲイ差別を助長する漫画ということで叩かれることだろう。

 まあそういうことだろう。

 この場合も、佐藤氏は、寧ろ安倍首相を想起するようなマイナス属性をあえていれつつ、全体的には偉大な指導者を描くことで安倍首相を称揚しようとした―とも評価できそうだけど。なので、極端な、許しがたいほどの安倍主義者ともいえる―あきらかに安倍氏を想起させるような属性の総理が偉大であると物語で説いていくというのは、現実の安倍首相を偉大だといいたいのだろう!という方向で。

 いずれにせよ、わざわざ入れるにしては、些か趣味が悪いという評価には同意する。



 事実を伝えるかどうかは知ったことではなく、『オレの安倍を揶揄する表現をするヤツは許さん。揶揄かどうかはオレが判定する』みたいな解釈権と支配権の物語なのだと思うことにする。まあ、その点、最近そこらでみかけるダメな左派的思想のひとたちと類似しているので、仲良くけんかしなというかなんというか。

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