戦国ちょっといい話・悪い話まとめ : 宇留津城の悲劇 2012年06月18日
「しかし宇津留城は周囲を深田と沼に囲まれた要害の城であり、2万を超える中国勢も攻略に手間取り攻めあぐねていたのだった。そんな中、城の周囲をうろつく1匹の白い犬が現れ、沼の浅瀬を泳ぎ渡っているのを兵士が目撃する。報告を受けた小早川隆景は検使の黒田官兵衛と相談の上、翌朝より白い犬が泳いで渡った地点より攻撃を開始。浅瀬を見つけた中国勢は数にものをいわせ1日で宇留津城を攻略するのだった」
犬が浅瀬を見つけ出すというお話。メモメモ。
城めぐcom 宇留津城跡
「天正十四年秋、豊臣秀吉の先手の中国勢等二万八千騎が攻め寄せて攻めあぐんでいる折しも一匹の白犬が現われ堀の周囲を廻っていたが、やがて或る個所よりすたすたと泳ぎ渡った。これを見逃さなかった黒田軍は、ここぞ浅瀬だとばかり総攻撃にかかり宇留津城は僅か一日にして陥落、以来宇留津城には白犬は育たない」
「『宇留津城跡案内板』より」
史書の出典を確かめられれば,もしか注に何か書く日が来ても格好がつく。
築上町歴史散歩ホームページ 中世宇都宮氏
「『川角太閤記』によると宇留津城主加来与次郎は薩摩の野郎と呼ばれる悪党ら3,000人の兵で楯籠ったが落城しました。その妻子とも1,000人を浜で磔にしたと伝えられています」
なるほど,少なくとも一つは『川角太閤記』か。
近代文献情報データベース 諸国物語 ここの下の方に「浅瀬を手引した白犬(宇留津落城の哀話)」へのリンクがある。
「城 犬 落城 浅瀬」でgoogle先生の託宣を受けると―ざっくり見ると,「堅固な城をとりまく濠・川を越える道を犬が見出し,これによって落城する」のは,宇留津城以外にはなかなかない模様。
吉川三国志をさらっと読んだ記憶では,これほどインパクトのある話に記憶はなし。類話は他にもあるかもしれないが,探すのは極めて困難のような気がする。
…ほとんど孤立の物語で,実際のところ,実話なんだろうなあという気もする。
……いやまあ,『じつは周辺住民に聞いたんです』という可能性もあるが(で,その裏切り者をあとでリンチしたが,”同じ村の人をいたぶり殺しました”では後味悪いので昔話風につくりかえたとか),そこまで伝説化する時間的余裕も必然性もなさそうだなあとも思う。
ともあれ,メモ。
チェックポイント・チェックリストを予め頭のなかに持っておかないと,単に情報の洪水に流されるだけ,になりますかねえ。
とりわけ情報処理・統合の能力,ですかねえ。
たぶんあまり若い子には納得してもらえません(苦笑)
あのね学生たちね。君たちの目の前のおにーちゃんは君たちがドヤ顔で口に出す”ネットから見つけた真実”のおおもとになる知識の産出者(のひとり)なんですよー。
「しかし宇津留城は周囲を深田と沼に囲まれた要害の城であり、2万を超える中国勢も攻略に手間取り攻めあぐねていたのだった。そんな中、城の周囲をうろつく1匹の白い犬が現れ、沼の浅瀬を泳ぎ渡っているのを兵士が目撃する。報告を受けた小早川隆景は検使の黒田官兵衛と相談の上、翌朝より白い犬が泳いで渡った地点より攻撃を開始。浅瀬を見つけた中国勢は数にものをいわせ1日で宇留津城を攻略するのだった」
犬が浅瀬を見つけ出すというお話。メモメモ。
城めぐcom 宇留津城跡
「天正十四年秋、豊臣秀吉の先手の中国勢等二万八千騎が攻め寄せて攻めあぐんでいる折しも一匹の白犬が現われ堀の周囲を廻っていたが、やがて或る個所よりすたすたと泳ぎ渡った。これを見逃さなかった黒田軍は、ここぞ浅瀬だとばかり総攻撃にかかり宇留津城は僅か一日にして陥落、以来宇留津城には白犬は育たない」
「『宇留津城跡案内板』より」
史書の出典を確かめられれば,もしか注に何か書く日が来ても格好がつく。
築上町歴史散歩ホームページ 中世宇都宮氏
「『川角太閤記』によると宇留津城主加来与次郎は薩摩の野郎と呼ばれる悪党ら3,000人の兵で楯籠ったが落城しました。その妻子とも1,000人を浜で磔にしたと伝えられています」
なるほど,少なくとも一つは『川角太閤記』か。
近代文献情報データベース 諸国物語 ここの下の方に「浅瀬を手引した白犬(宇留津落城の哀話)」へのリンクがある。
「城 犬 落城 浅瀬」でgoogle先生の託宣を受けると―ざっくり見ると,「堅固な城をとりまく濠・川を越える道を犬が見出し,これによって落城する」のは,宇留津城以外にはなかなかない模様。
吉川三国志をさらっと読んだ記憶では,これほどインパクトのある話に記憶はなし。類話は他にもあるかもしれないが,探すのは極めて困難のような気がする。
…ほとんど孤立の物語で,実際のところ,実話なんだろうなあという気もする。
……いやまあ,『じつは周辺住民に聞いたんです』という可能性もあるが(で,その裏切り者をあとでリンチしたが,”同じ村の人をいたぶり殺しました”では後味悪いので昔話風につくりかえたとか),そこまで伝説化する時間的余裕も必然性もなさそうだなあとも思う。
ともあれ,メモ。
「ネット時代で詰め込み型知識は不要に!」という向きもありますけど、ウェブに転がる大量の情報を摂取し消化していくための道具として一定レベルの知識は必要だよなあ…。
― ソマリア・ヲチャさん (@somalia_watcher) 6月 14, 2012
チェックポイント・チェックリストを予め頭のなかに持っておかないと,単に情報の洪水に流されるだけ,になりますかねえ。
えーとあーとうーんと。今後も爆発的に増大していく情報の量に比例する形でそれを使いこなすために要求される脳みそのスペックも上昇していくんだな、多分。
― ソマリア・ヲチャさん (@somalia_watcher) 6月 14, 2012
とりわけ情報処理・統合の能力,ですかねえ。
最大のボトルネックは自分の脳みそなのだ…(´・ω・`)
― ソマリア・ヲチャさん (@somalia_watcher) 6月 14, 2012
たぶんあまり若い子には納得してもらえません(苦笑)
あのね学生たちね。君たちの目の前のおにーちゃんは君たちがドヤ顔で口に出す”ネットから見つけた真実”のおおもとになる知識の産出者(のひとり)なんですよー。
植物の因縁話
二股の竹が生えたこと自体に直接の由縁がついていないことは注意点。