空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

きゃりあ

2010-12-11 17:17:17 | Weblog
「全世代共通の変化としては,キャリアに対する自覚が挙げられる。従来,従業員のキャリアへの意識は会社側から一方的に与えられるものだった。新卒の人材は配属されるまで所属部門がわからず,人事異動もある日突然やってくる辞令に従うしかない。その代わり,会社の言うことを聞いていれば出世も昇給も与えてもらえるというのが年功序列制度である。逆に言えば,このバーター関係が崩れてくれば,自分がどういう仕事に就いて何を身に付けるかは自分で決めるしかない。それがキャリアへの自覚である」(城繁幸「だから若者は幸せになれない 第16回」『週刊東洋経済』,2008.3.29, p.90)

 続いて彼は2010年(以降),団塊世代が一線を引いてポストに空きが出たとの設定で物語をする。若手を職務給的抜擢でシフトしていく時代が始まったのだ―と語ってみる。

 現実の2010年はご覧の通りの緊縮状況である。団塊世代が引いても新卒は入らない。実務を担う最若手の補充がなければ,当然その上の世代が”ソルジャーさん”をせざるを得ない。現場から人員を引き揚げるわけにはいかない。

 …と思ったが,デキる団塊さんの引き上げ後,その沢山の「帽子」を分割してより若い世代に被らせるというのが第一歩なのかー(ルーミア)という気も。

 さて城氏は,新卒の採用について二極分化を想定してみる。幹部コースとそれ以外とだ。「その結果,学生の意識も大きく変化した。入社時に上を目指す自主性の高い学生と,従来どおり通り一遍の課題しかこなせない学生とに二極分化していった」(城繁幸「だから若者は幸せになれない 第16回」『週刊東洋経済』,2008.3.29, p.91)。

 こちらについては,既にそのように動いているものかもしれない。少なくとも,学生自体に二極分化の流れができつつあるような(「就職難とPISAの点とに関するメモ」)。

 …あと,我々としても。入った時にはスタートは同じでも,その後の仕事で出っ張ったり出っ張らなかったりするのは「仕方ないよね」という天の声がー。
 あと,なんだか微妙な派閥の雰囲気がー(泣)。止めてー(泣)。私には自分の仕事がー(泣)。いや職場のカイゼンも大事ですけどー(泣)。



 ところで地道な調査論文・事実の記録の論文も将来的に役立つことがあるであろう,そういう希望を抱かせてくれる話を:

カガクニュース隊 左巻きのカタツムリは、天敵ヘビに食べられにくい?  カタツムリ進化の謎を解明 2010年12月11日

 左巻き蝸牛が何で生き延びているのか? 天敵のとある蛇は,右巻きを食べる方に特化してるらしい。この蛇の分布と左巻き蝸牛の存在とがパラレルになるものらしく…この実証のためには過去の文献が役立ったものとのこと。そこで:

4 :名無しのひみつ:2010/12/08(水) 07:54:01 ID:IRJWQ5G+
むしろカタツムリ数の文献を残してた奴がすごいな。


53 :名無しのひみつ:2010/12/09(木) 10:36:58 ID:NG3B72Z3
>>4
どの分野でもこういった記載論文ってのが結構あってねぇ。
ただの事実の羅列だけど、こうやっていかされると。


 事実の羅列そのまんまだと,それはそれで使い辛いですけどね。ある程度の整理を,しかもあとの人が使いやすいようにつけるというのは,割とセンスが問われるものかと思うのよー。
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