空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

日本の”社会主義化”

2018-09-26 10:44:08 | ノート
 新潟での講演から。

朝日新聞 立憲・枝野氏「安倍さん、日本を社会主義化させている」 2018年9月24日17時31分

 …戦後民主主義者のひとりとして、”世界で最も成功した社会主義”と言われたレベルで平等・再分配がなされたらしい、という意味での「社会主義化」はわりと好ましいと思うのですが、いかんですか。

その結果、日本における最大の機関投資家は、日銀まで含めれば政府です。政府が最大の株主である国って、社会主義じゃないですか。安倍さん、日本を中国にしたいんじゃないかと思います。社会主義化をさせているとしか思えない

 あーなるほど、つまり『中国みたいなダメな国になるぞ!』と言っているわけだな。

税金を納めていただいて、再分配されて、所得の低い人たちの所得の押し上げに使われ、安心感につながれば、結果的に消費が増えてまたもうかる、ということを説明をしながら、税制を抜本的に変えていく方向に進めていきたい

 再分配強化はそれこそ社会主義方向ではないかと。
 じゃあもっと説明の方法を変えるべきで、いや共産党が言うべき内容だとは思うが―

 国民総体から納められた税金を株式投資につぎ込み、株をころがせるカネモチがもっぱら得をするような経済成長をしている。これでは貧しい者たちが浮かぶ瀬がない。むしろ今は再分配に意を用いるべきなのだ―

 ―と論じるべきところでないか。




 …ああ。そういえばそういう文化のひとたちもいたか。
 しかしそれは、同じ文化を共有し、その文化による価値判断を共有する間柄でだけ通じる意味合いであって、保守よりの自由民主主義者である安倍氏を「社会主義者」と呼ぶのは…『うん、世界で最も成功した社会主義国と言われたようなあの時代のような繁栄を取り戻そう!』と切りかえされて終わりのような気もする。

 ということで、この後者のひとの指摘が正しければ―あるいはそうでなくとも、枝野氏は非常に適用範囲が狭い意味合いで「社会主義者」という用語を使い、そのような用法を共有する聴衆~支持者と意思を通じ合わせる一方、それ以外のひととの意思の疎通を落としてしまったことになり、まああまり上手くないな。

 …あれだ、森元氏が”日本は神の国”発言したのと同様の論理の構成だ。あれより解りにくいが。

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