空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

国連業務請負業者,誘拐さる:ソマリア

2008-04-04 18:06:39 | ソマリア関連
BBC UN workers 'kidnapped in Somalia' 1 April 2008

 目撃者証言に拠れば英国籍及びケニア国籍の,2名の国連業務請負業者が南部Juba県の市,Bu'aaleとSikowとの間の道路で銃撃を受け,誘拐された由。彼らは国連の食糧・農業組織のため働いていたもの。

 ケニア所在のUN事務所はこの情報を確認していない。誘拐の理由も不明。負傷の有無も不明。未確認情報によれば白人男性は恐らく足に負傷したものの由。

 国連関係者,慈善事業者であるということは身の安全の保障にはならない。先日も援助団体関係者が攻撃を受け死亡し,団体MSFが要員を引き揚げたばかり。

 ソマリア沖も相変わらず危険であって,フランス,デンマークなどの軍艦が国連食糧輸送船を警護する。今度はオランダのフリゲート艦が護衛任務につく由:

Garowe Online Dutch frigate sent to Somalia coast Apr 2, 2008

 海洋はこのようであっても,陸地での安全保障には大変な問題がある。「人道援助に来ている」ことは軍事目標にならないことを意味しはしない。体制側はこうした人々に対する安全保障の義務があり,反体制派にしてみれば,そうした柔らかい目標は格好の獲物だからだ―攻撃しやすく,宣伝効果が高い。政府側の安全保障能力の不備を喧伝するにはまたとない目標である。

 国連では最近,ソマリア平和維持軍の話題が取り上げられている。エチオピア軍の交代は急がれる懸案である。これを巡って,ソマリア暫定政府指導部はニューヨーク及びワシントンを訪問する予定がある模様:

Garowe Online Somali leader to visit New York and Washington, D.C. Apr 3, 2008

 エチオピア軍が撤退すれば,多くのソマリ人は一応の満足を得ようかと思われる。実現すればハウィエ反体制派は和解のテーブルに着くことを拒否はすまい。ソマリア和解への,現在最大の問題なのだ。

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