空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「君がそれを言うか」的な

2008-02-03 11:49:51 | Weblog
 ジャンルを「芸能」にしたのは間違っているとまではいえない(挨拶)。

 某先生のblog記事経由で見た朝日新聞の社説がとても面白かった:2008年2月2日付け「教研集会拒否―ホテルが法を無視とは」。

 つまり,一旦,日教組の集会のため場所を提供することを約した高級ホテルが,右翼街宣の騒擾を恐れて一方的にキャンセル。裁判所の裁定にも関わらず契約を頑として認めない。うんまああきれ(以下青字は引用)た話というのも無理ないとはいえる,法律に基づき裁判所が出した命令を無視するのでは、企業としても失格であるという評価もまぁわからんこともないけど国旗国家法ってのも法律だったような気もせんでもない。

 この点については朝日新聞「日教組、全体集会開催を初めて中止へ ホテルが使用拒否」(2008年02月02日)に引用の「記者会見した日教組の森越康雄委員長は「法律を守るということさえできないのか」と話し、民事訴訟での損害賠償請求だけでなく、行政処分や国政の場などあらゆる手段で責任を追及する方針を明らかにした」なるお言葉もあることだ。

 しかし何か違和感のある記事だと思ったのだ,上掲社説は。

 今朝の目覚めの頃に,無職低収入の極めてNEETな立派に所謂ネトウヨ要件を満たす頭脳で違和感について考えたところ,引っかかったのはここだな:

なぜ、これほどかたくなな態度を取るのか。ホテル側は右翼団体などからの圧力を否定するが、何かあったのではないかとつい勘ぐりたくもなる。

 …すいません,全国展開のクォリティ・ペーパー様が社説で陰謀論ですか…?
 その直後,

このホテルの親会社である西武ホールディングスの後藤高志社長は、銀行員時代に総会屋との決別に力を尽くし、小説のモデルにもなった。それなのに、なぜ……。ことのいきさつをぜひ聞きたい。

 …すいません,陰謀の構図が実在するかのごとく読めますが…。親会社の社長さんの過去の業績と,子会社の個々の判断をリンクするのもちょっとアレだし,小説にまでなったとか言われても,「悲しいけどこれ現実なのよね」とゆー気がするんです。

 まぁなんというか,『ホテルの,右翼の気に入るような判断の背後にはその筋の暗躍があるという勘ぐりは公器に堂々と挙げるべき重大事である』とお考えの高級紙様(の中の人)は,『某新聞の,○○国に都合のいいような記述方針の背後にはその筋の暗躍があることは確実だ』とお考えの国士様と,恐らくは非常に近い思考構造を持つものだろうと思った朝のまどろみである。

 そーゆーことで,国士様方はその頭脳の高級さを誇っていい。何故なら日本を代表する高級紙様と同じ論理を共有しているからだ。
 反面,朝日社説を書いた人は,ネトウヨ如きの弄するレベルに等しい陰謀論を堂々社説に載せてしまったことに,大いに恥じ入るべきだ。

 まーこんなふーにおんなじ程度の高度さを示してもらうと,仲良く喧嘩しなとか,お互いにお互いを理解しあえるのってステキねとか。しかしまあ,うん,陰謀論が好きなひとって沢山いるんだなぁと思うのです。そういえば長崎市長殺害事件の時にもそんなことを思ったなぁ

 そんなわけで,朝日新聞がどうして(ある意味)愛されているのか,なんか納得した気持ちになった,ある雪の朝のことでした。

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