アメリカの空爆：Aden Hashi Ayro死す

　現地時間3:00，ソマリア中部Dusamarebに米軍によるものと思われる攻撃があり，ソマリアにおけるイスラミスト軍事集団，アル・シャバブの指導者Aden Hashi Ayroが死亡した。

BBC Air raid 'kills Somali militants' 1 May 2008 09:12 UK

　ほか8名が死亡。イスラム勢力側の広報によれば彼の兄弟も死者の列にある。
　アル・シャバブ，旧イスラム法廷の青年武装部門は，米国によってテロ組織と認識されている。米軍による攻撃は時折行われており，今回の事件も米軍によるものと考えるのが当然である。

　現地からの報告では，爆発音が聞こえたので戸外に出ると，問題の家屋から煙と炎の球が吹き出ているのを見出したのだという。家屋は完全に，根底から破壊されたものの由。
　地元証言によればUSの航空機が空爆したのだという。

　Ayroは1990年代のアフガニスタンで訓練を受けたとされ，軍事部門指導者として頭角を現した由。


　先日のトゥルキを狙ったドブレィ攻撃とは異なり，今回の攻撃は「大成功」と評価されましょう。早速イスラミスト側の報道でAryoの死亡が確認されています。嘘をつく意味はないでしょう。現在，イスラミスト側は次々と地方都市に影響力を及ぼしている最中で，その立役者と位置づけできるAryoの死亡は―重大な損失です。

　歴戦の勇士，優秀な組織者であるのでしょう，Aryoは。彼を滅ぼしたのは，米軍の大戦果であり，エチオピア・ソマリア暫定政府への非常な助力となりましょう。

　それにしても例によって，アメリカが関わると報道が速いよね日本のメディア（→CNN Japan，ソマリアのアルカイダ指導者を空爆で殺害、米軍実施と　2008.05.01 Web posted at: 16:41 JST）。

　それといつもの事ですけど，「爆撃あった」「飛行機見えた」「米軍航空機に違いない」「米軍機が空襲した」という感じの目撃証言を流してますけど，恐らく実際はこないだのドブレィ爆撃と同様，ソマリア沖からのミサイルピンポイント攻撃でしょうね。