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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

問題発言の例:「カラスや野良犬、ドブネズミや害虫」

2020-07-09 10:00:17 | ノート
 まあ、私は最近、反差別の立場から論文を書いたことでもあるし(※印刷中)、それなりに堂々とこの種の問題を扱ってよい資格が証されたと信じよう。



産婦人科の椅子にカラスや野良犬、ドブネズミや害虫がたむろってたら、わざわざ退かそうとするだろうか?」、こんな問題設定なら「当然、それは不衛生なので除去せねばならない。というか、それ以前にそこは病院として不適格である。改善せねばならない」と回答するだろう。従って「たぶん無視して立って待つと思う。」という対応は考えられない。即座に去る(逃げる)か、改善するかだ。

 つまりこの時点でたとえ話として破綻している。

倫理的な人間にとって倫理に欠ける人間は害虫と同じカテゴリー」として一群の人々を間として排除するのは大変不適切なことであり、「対話の対象ではない」とまでくると、あまりに典型的な「排除の構造」であって―

 ―こうまで典型的だと記録しておきたくなってくる。論文の注を豊かにしてくれるかもしれないなあとか思っちゃうレベル。中々、探そうとしても見つかりにくいもんですしね。



 私の思想傾向はだいたいこんな感じ。ここで想定されてる「男尊女卑」の様態も問うてもいいかもしれないが、女性を素で害虫扱いする男尊女卑というのもかなり特殊性が高いだろうなあ。
 伝説的に言われる九州のアレでも、妻は夫の靴下をはかせる奉仕をするほどに複雑な動作をすることを想定されてるし―相当高度な資源扱いのはずだ、それは―、わりとさくさく(いわゆる)名誉殺人で女性を削除する地域だって、女性は最初から「そぅ」なのではなく、親兄弟の指定しない・想定しない男性と「特に親しく」なってこそ『お家の名誉を汚す害悪』となるわけだろうし―つまりそうなる前には、政略結婚のための有益な資源ではあったはずなのだ。

 そこらに―あるいはある特定の、しかし名誉ある場所に―いるだけで害虫扱いとなると、それ、類例を探せば、うちの国だと特殊差別がそれなんじゃねぇかな。

 産婦人科は、旧来のある種の宗教思想的には「ケガレ」の場ではあろうが、現在・現実的には新たな生命というものっそい価値を生み出す祝福の場だろう。女性(の多く)はそのような高い価値を担う・生み出す存在と言うことで丁重に扱われることになるだろう・丁重な取扱いを期待されるだろう。さて、そんな祝福の場に、いわばのさばっているだけで害虫扱い―となると、あのぅ、わたし、神社をめぐるいやぁな話を思い起こすんですが。

 …あー、インドのダーリットはまさしく現在進行形でそーいう扱いを受けてますな。



 …なんか、あの。「男⇔女」軸で考えてると、「なんであんな思考に陥るんだろ?」と思えるんですが。これもしかして、特殊差別問題の変奏曲と思ったほうが理解しやすいかも。『宇崎ちゃん』献血ポスターの際の「キモオタの血なんか輸血されたくない!」みたいなアレも、男嫌いというにはかなり奇妙な感があったように思うのだ。

 …もしかして、もしかしてと思うのだけど、こうした激しい・特殊な男性嫌悪主義者って、特殊差別地帯の心情を引き継いでませんか…? あるカテゴリの人々を流れるように間扱いにするっての、それはそれでかなりの特色ある思想じゃないかね…?
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