トルコがPKKを狙って戦闘行動を起こして暫くたちます。その間,戦果は発表されず,USAが空爆を認めたか否か,云々の話が先行していたように思います。被害者に関する報道も余り聞かず(→参考記事)。
そんなこんなで,ひと段落したということでしょうか,トルコ的には景気のいい数字が発表された模様:
BBC news, Europe Turk Iraq raids 'killed hundreds' 25 December 2007
以下要約:
トルコ軍はイラク北部にて,この10日間で数百の敵兵を殺害し,200以上の地上目標を撃破。12月16日(の空襲)だけで,175名にもおよぶ反乱軍を殺害。こうした数字について,イラク側の声明はなし。22日にも反乱勢力の目標に向けて攻撃を行った(BBC Turkey in fresh Iraq air strikes 22 December 2007)。
なお,発表の数字に,隠れ家や洞窟等に隠れた者らは入っていない(掩蔽壕に入ったままの人は,つまり,ボディカウントも埋葬も手間要らず,というわけ)。さらに多数の負傷者を出したとつけ加える。
地上目標については,3つの司令部(command centres),2つの通信施設(communications centres),2つの訓練キャンプ(training camps),9つの補給所(nine logistical areas),182の兵舎(living quarters)及び14の弾薬庫(arsenals)を打破したという。
以上,トルコ軍発表を要約し,そのまま流してみました。動員した戦力に対して,過大とまでは思えない戦果かと思います。軍事目標に関する訳は間違っているかもです。それによって多少,イメージも変わろうかとも思います。
参考記事:navi-area26-10さん「■[トルコ][中東][米国]トルコ軍のクルド人武装組織に対する今月の一連の攻撃に有益情報となる」(12月19日)で日本語報道をさっくりチェック,さらにBBC news, Europe Turkey defends incursions in Iraq 19 December 2007
イラン側は数百からの避難民が―と述べ,国連は2000人もの―と述べる。
この種の数字は「最大」想定の数字や推計やらが乱れ飛びそうなので一旦気持ちを落ち着けるのがよいかとは思います。
いやnavi-area26-10さん経由で知った毎日の記事―イスラエルがこの間のレバノン戦に使用したクラスター弾400万発(子弾数)のうち,不発弾が最大100万発って…(「■[イスラエル][中東]<イスラエル>「クラスターは適切使用」第2次レバノン戦争」12月25日)…どこまでの不良品か。1/4が不発の兵器なんて,危なくて使えない気がするが…。(*追記1)
…たしか毎日は,戦地に行って不発弾をお土産に持って帰ろうとしてアンマン空港で爆発させた記者が居たなぁ…。この記事も,誰かの言ったことをそのまま右から左へと伝達しただけ,な疑いをもってしまう。
関連BBC Israeli cluster bomb use 'legal' 24 December 2007
というか,クラスター爆弾と言って,一体何を使ったか,ですよねぇ。
作戦終了直前にばら撒いた分がある―って,それ,敵の追撃を防ぐための地雷型クラスター弾を使ったとかなら,それ全弾「不発」になりませんか。このあたりは,イスラエル軍の装備や戦術に詳しくないと,判らないところですが。
*追記1:ああなるほど,だから「むしろ不発弾で相手を挫く卑劣な兵器」とかいう謎議論が出たりするのか。
いや兵器って相手を狙ったとき狙った場所で死なすか大怪我させるかで活動停止させるのが目的だから,いつ爆発するか(そもそも爆発するかどうかさえ)判らない,不発発生確率25%なんて代物預けられても困ると思うんだけど。
「それほど不発が出るから,だから大量に使うことになって云々」
…という反論が出るかもですけど,それ本末転倒。或いは論理矛盾。不発を出すための兵器を,不発が出るのを補うために大量投入ってのは無茶。
だからその場合は地雷大量投入で話が済むのであって。
そんなこんなで,ひと段落したということでしょうか,トルコ的には景気のいい数字が発表された模様:
BBC news, Europe Turk Iraq raids 'killed hundreds' 25 December 2007
以下要約:
トルコ軍はイラク北部にて,この10日間で数百の敵兵を殺害し,200以上の地上目標を撃破。12月16日(の空襲)だけで,175名にもおよぶ反乱軍を殺害。こうした数字について,イラク側の声明はなし。22日にも反乱勢力の目標に向けて攻撃を行った(BBC Turkey in fresh Iraq air strikes 22 December 2007)。
なお,発表の数字に,隠れ家や洞窟等に隠れた者らは入っていない(掩蔽壕に入ったままの人は,つまり,ボディカウントも埋葬も手間要らず,というわけ)。さらに多数の負傷者を出したとつけ加える。
地上目標については,3つの司令部(command centres),2つの通信施設(communications centres),2つの訓練キャンプ(training camps),9つの補給所(nine logistical areas),182の兵舎(living quarters)及び14の弾薬庫(arsenals)を打破したという。
以上,トルコ軍発表を要約し,そのまま流してみました。動員した戦力に対して,過大とまでは思えない戦果かと思います。軍事目標に関する訳は間違っているかもです。それによって多少,イメージも変わろうかとも思います。
参考記事:navi-area26-10さん「■[トルコ][中東][米国]トルコ軍のクルド人武装組織に対する今月の一連の攻撃に有益情報となる」(12月19日)で日本語報道をさっくりチェック,さらにBBC news, Europe Turkey defends incursions in Iraq 19 December 2007
イラン側は数百からの避難民が―と述べ,国連は2000人もの―と述べる。
この種の数字は「最大」想定の数字や推計やらが乱れ飛びそうなので一旦気持ちを落ち着けるのがよいかとは思います。
いやnavi-area26-10さん経由で知った毎日の記事―イスラエルがこの間のレバノン戦に使用したクラスター弾400万発(子弾数)のうち,不発弾が最大100万発って…(「■[イスラエル][中東]<イスラエル>「クラスターは適切使用」第2次レバノン戦争」12月25日)…どこまでの不良品か。1/4が不発の兵器なんて,危なくて使えない気がするが…。(*追記1)
…たしか毎日は,戦地に行って不発弾をお土産に持って帰ろうとしてアンマン空港で爆発させた記者が居たなぁ…。この記事も,誰かの言ったことをそのまま右から左へと伝達しただけ,な疑いをもってしまう。
関連BBC Israeli cluster bomb use 'legal' 24 December 2007
というか,クラスター爆弾と言って,一体何を使ったか,ですよねぇ。
作戦終了直前にばら撒いた分がある―って,それ,敵の追撃を防ぐための地雷型クラスター弾を使ったとかなら,それ全弾「不発」になりませんか。このあたりは,イスラエル軍の装備や戦術に詳しくないと,判らないところですが。
*追記1:ああなるほど,だから「むしろ不発弾で相手を挫く卑劣な兵器」とかいう謎議論が出たりするのか。
いや兵器って相手を狙ったとき狙った場所で死なすか大怪我させるかで活動停止させるのが目的だから,いつ爆発するか(そもそも爆発するかどうかさえ)判らない,不発発生確率25%なんて代物預けられても困ると思うんだけど。
「それほど不発が出るから,だから大量に使うことになって云々」
…という反論が出るかもですけど,それ本末転倒。或いは論理矛盾。不発を出すための兵器を,不発が出るのを補うために大量投入ってのは無茶。
だからその場合は地雷大量投入で話が済むのであって。
U.S. Helps Turkey Hit Rebel Kurds In Iraq
Intelligence Role Could Complicate Diplomacy
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/12/18/AR2007121800357.html
ローカルに保存だけはしました。ホントは英会話の勉強とかしてるんですけどねw新聞読むのはなんかきついです。日本語で手一杯って言うのもあるんですけどw
CNN.co.jp
「クラスター爆弾の使用は適切」 イスラエル軍が結論
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200712260006.html
というのもありますね。ヒューマン・ライツ・ウォッチが国際人道法で制限されていると言っているようですが。
兵器の合法違法論議の根拠はハーグ条約でしたっけか。明確にどれそれを禁止する,という書き方ではないような,おぼろげな記憶があります。
なんというか,その本質は紳士協定なんじゃないかなーととても大雑把な理解しかしてません。
あとは世間をどう説得するか,かなと。「悲しいけど,これ戦争なのよね」でどこまで諦めがつくか,だとか。…そもそも人殺しの道具なんて,非人道的なもの捕まえて人道で推し量ろうというのは,私には相当理解に困る…。
<クラスター爆弾>規制条約交渉開始は先送り CCW会合
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070623/1182591024
CCWと言うのが全会一致でないといけないようで、有志国でのオスロ・プロセスの方に移っているようです。
<クラスター爆弾>全面禁止への道遠く ウィーン会議閉幕
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071228/1198837339
でもこの題名ほど悲観的な内容ではないではないと思っています。
しかしクラスター爆弾ですが、和平を結んだ後も無差別に人を殺傷すると言うことで、できれば禁止方向に行って欲しくはありますけどね…
でも日本も装備してるんですよね。どういう状況で使うことを想定しているのか良く分からないんですが…
思うに,クラスター弾の問題点は,一般に一個一個の重量がなくて,不発が生じやすいこと。数が多い分,不発弾の絶対数も多い。
それだから,昔ながらの爆弾と違って,悲劇の大きさは小さいものの(何百キロ爆弾で町が一区画壊滅するとかはない),悲劇の数が増えかねない(手足の喪失で 済 ん で し ま う 例が増える)。
地雷と違って敷設計画(…まぁ,正規軍の場合)があるわけじゃないので,戦後の処理が大変。
…とまあ,こんなところでしょうか。
日本の場合は,どこかが侵略してきたとき,その着上陸地点に死ヌ程叩き込んで,深刻な地上戦が始まる前に/始まらないように敵上陸兵力を壊滅する,というのが戦時の第一の用法かと思います。
別の,平時の用法としては,『つまり揚陸部隊のうち,**くらいは水際で壊滅させる予定なので,まぁ攻めたきゃそれなりに覚悟しなよ?』という,抑止力とかそーいう意味でしょうか。
ともかく厄介なものではあるはずで,もうちょっと何とかすべきだというのは軍隊の人も考えているようです,不発弾率を下げる(もっと効率が良くなるし),一定時間が経てば不発弾が完全に無効化する機構を備える(あと処理が楽),とか。
しかし人間のやることに完全はないわけで,ジャガイモの袋に手榴弾(60年もの)が入っちゃうこともあるわけで(http://blog.goo.ne.jp/teiresias/e/666b4406e6036b51d6746d2457ae0911)。
とにかく国土が戦場にならないことが第一だなぁと思うのです。
使わずに済めばそれに越したことはない,そんなものの一つか。
…あとは碌でもない使い方をするな,というのもありますけど…。