米国の雇用状況、一応改善

　8月のデータでは失業率が8.4％まで低下。4月には14.7％まで上昇してしまったのが10％を切ったのは久方ぶりのこと。4か月連続の改善という事で、まあ、なりふり構わず、と言わるだろうほど雇用状況改善に注意しようとしたというトランプ大統領の執念が実ったというところか。

BBC US unemployment rate falls below 10% as firms rehire staff 4 Sep 2020

　まあ、全国統計をとるための国の臨時雇用が多かったんだろ、という突っ込みもあるようで。しかしまあ、無いよりマシではある。

　…そういえば「ないよりマシ」は、私が某老害から激怒され続けた評価なのだが、あれはあれでほんとに彼の逆鱗に触れたのかもなとちょっと思い返した。

　彼は、退職後に再雇用で雇われた際、給料が助教並みに落ちたというのでぷりぷり怒っていた。いやおめーはそーゆーシステムを作る側だっただろ。学校の仕組みを作る際に、おめーは主導的にあれこれ決めさせたといってたわけだろ。まったくの無職になるより、そりゃあ無いよりマシだったかもしれないが、投資の失敗で退職金を半分吹っ飛ばしたあとでは、助教ランクの給料、まるごと数年分だろうしなあ。

　まあ、閑話休題。

「The US unemployment rate fell sharply in August, as some firms began to hire new staff again and temporary hiring for the US census boosted job numbers.」

　とにかくパンデミックが始まって以来、初めて失業率が10％を切ったのは、まあ気分の点でも貢献度なしとはいえないだろう。

「Firms added 1.4 million new jobs and unemployment fell below 10% for the first time since the pandemic began.

It is the fourth month in a row that America's jobs picture has improved, as the economy begins to rebound from the depths of the coronavirus recession.」

　多少はコロナウィルス・リセッションから回復したかなあという、気分だけでも多少は食える人が増えるのじゃないかと思えば、まあ。

「However, there are fears that the recovery in the labour market is not sustainable.」

　まあ、短期雇用が結構多いだろ、と言われれば。この数字は明らかに持続的ではないので、先行きは確かに、さほど良さそうではない。時給が上がったのも好感をもって迎えるべきだろうが―持続的かどうか。

「The figures from the US Bureau of Labor Statistics on Friday also showed average hourly earnings increased 0.4%, also ahead of expectations.」

「However, Ian Shepherdson the chief economist at Pantheon Macroeconomics, says the August data may be skewed by government hiring of temporary census workers and "the worst may come in September".」

　ってことで、センサス・ワーカーが解雇された後、9月にその影響が出るであろうぞ―というのは当然の予測。

「The pace of jobs growth is slowing. Stimulus payments and help for small businesses have been exhausted. And negotiations between the White House and Congress over more stimulus remain stalled.」

　公的筋からの安定化資金やなんやかやも枯渇するだろ？と言われたら―さてさて、どうなることか。