ブルンジ「そろそろ本気出す」

　…といったかどうか。エリトリアが『和平がなれば一切の外国軍はソマリアを出るべきだ。和平の前提は外国軍がソマリアを出ることだ』などと声明し，アルシャバブがモガディシュで攻勢を仕掛けて民間人犠牲者が出る一方，テロで11人も殺害されたブルンジは増援を出すそうです：

BBC　http://news.bbc.co.uk/2/hi/africa/7907332.stm　24 Feb 2009

　既にご存知の向きも多いかと思いますが（うちの地元紙にさえ載った），ソマリア首都モガディシュにてAU軍（AMISOM）に自爆テロが2発あり，11名死亡：

BBC　Bombs kill Somalia peacekeepers　22 Feb 2009

　ブルンジ兵11名死亡，13名重傷。犯人はアルシャバブ。AMISOMの一度（1日）の損害としては過去最悪。
　んで，Garowe Onlineは多少詳しく地元情報など載せてたりするのですが：

Garowe Online 　11 African Union peacekeepers killed in Somalia　Feb 22, 2009

　Abu Mansur（アルシャバブ広報担当者）が"殉教"者2名の名を公表しております。
　…2年前，稀に自爆テロが起きると，Iraq-style insurgencyがどーとか言われたモンですが，これでは寧ろHamas-style insurgencyというべきです。殉教だのなんだの，過大な（不当な）名誉で人を煽って，やってることは単なる爆弾テロだ。

　今回，それでも敢えて評価できる点を掘り出そうというなら，なんと，極めて珍しい事に，爆弾テロ屋の分際で正規軍相手に攻撃をしかけ，軍人を死傷せしめるに至った―というところでしょうか。

　普段は民間人の背中に隠れてエチオピア軍などに攻撃を仕掛け，民間人を殺させたり，民間人がのったバスを爆弾で吹き飛ばして「エチオピア軍でてけ！」なんてやってるんですが，今回は軍人相手に正面特攻です。
　思い起こせば，アフガン―パキスタン国境あたりの反米運動も，輸送路を攻撃するだなんて真っ当な戦法をとるようになったわけです。ソマリアの反政府組織も，多少正気の欠片を取り戻したのかもしれません。

　まーあんだけ市民的支持を失えば，多少自分たちの行動を反省するくらいはするかな。

　…なんて，昨晩書いてたら，またアルシャバブは民間人に紛れてのゲリラ行動はじめたよorz
　…こーゆーひとたちは，『全ての要求が満たされなければ勝った事にならない』とか思ってるのかなー…。

　ともあれ，エリトリアが『是非とも騒擾を起こして，決してソマリアに和平が来るなんて事のないようにしてもらいたい』とアルシャバブに活をいれたわけで，今後暫く，またソマリアの騒ぎは続きそうです。…もうそろそろ，国連安保理からまたお叱りが出ますよ？　エリトリアさん…。