サダム・フセインの出身氏族長が暗殺される

BBC Bomb kills head of Saddam's tribe 10 June 2008

　サダム・フセインの出身部族al-Bu Nasirの族長，Sheikh Ali al-Nidaがその乗車に爆弾を仕掛けられ，暗殺された由。現場はTikrit近くのAwja（フセインの故郷）。運転手も死亡，少なくとも1名の護衛が重態。TikritからAwjaに戻る際の出来事。

　al-Bu Nasirは20,000人ほどのスンニ・アラブ部族。嘗てはフセイン治下で共和国防衛隊など中核的部隊をになったもの。今はスンニ覚醒会議の一員で，格好としては「おらが村の出世頭」を権力から追い落としたあげく死に追い込んだ者たちと密接な協力関係を取っているわけだ。

　そんなわけでこの事件の背後は微妙な問題がある様子。
　普通に考えれば所謂アルカイダ勢力の犯行ですが，古い氏族的恨みの噴出とも取れなくは無い。フセインへの恨みのついでとか。

　なお彼のご兄弟，Mahmoud al-Nida氏も暗殺の犠牲になった由（2006年）。

　…うーんうーん。僕は『サリヴァン兄弟原則』は支持する方針でー…。