空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Al-Shabaab勢力はKamsumaに入城:ソマリア

2008-05-19 18:40:50 | ソマリア関連
 ソマリア南部,ソマリア第三の都市Kismayo北方90kmに位置するKamsuma市にイスラミスト勢力が入城。当地を支配していた民兵は退去,Kismayoに集結。他にイスラミストはMudug県Harardhere市を手中に収める。先日,中Juba県Jilibを手に入れたばかり:

Garowe Online Somali rebels seize two more towns May 18, 2008

Shabelle.net Islamists seize Somali town 05/18/2008

 Kamsuma市の匿名の女性曰く,「怖くはないわ―だって彼ら(イスラミスト)は何も問題を起こしてはいないから」。一応,イスラミストらは治安改善を旗印にする方向で,Harardhereではイスラミストは海賊行為を取り締まる旨,発言した由。

 キスマユでは緊張が高まり,市北方10kmの地点に防衛拠点を構え武器のテストを行っている様子。キスマユの長老の一人Yasin Nur Gasは,イスラミストが平和裏に撤退しない場合,攻撃に移る旨,発言。なおイスラミストとの交渉はしないと明言。

 一応,キスマユの暫定政府への忠誠は疑わしいものですが。
 といいますのも,現指導部は,あのYusuf大統領に指導下にないと言わしめたものです。元は暫定政府指揮下にあったんですが,民兵が部族ごと分派して支配権を巡って争い,一方が一方を圧倒する形で終結。
 確認を求められれば「暫定政府の一機関です」と答えますし,イスラミストの打診を拒むのでもありますが,しかと暫定政府側とはとてもいえない。

 いずれにしてもこの記事は重要なものでして―いよいよ戦火は南部Kismayoまで及んだというわけです。IslamistsはKismayo指導部を取り込むことに結局失敗した模様(以前,特使が来てた筈ですが,ほぼ即座に追い出された)。
 ドブレィみたいな田舎町はさておきましょう,比較的平穏だった南部の中核都市,Kismayoほどの都市が,いよいよ国獲り戦争に復帰する―ということです…。

 私としてはIslamistsに,平和裏の退去を勧めたいですけどね。誰か伍長閣下の故事を教えてあげる親切なひとはいなかったのか。

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