空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ヴィーガン・カフェ「ハンサムな彼女」は男女性格差に反対して割増男性料金を設定する

2019-04-26 14:56:59 | Newsメモ
 ―のは自由だが、まあ叩かれるのはちゃんと覚悟し、その男女差別思想を反省すべきである。

BBC Handsome Her: Australian vegan café to close after ‘man tax’ furore 25 April 2019

 2017年に開店し、この4月28日に閉店。まあ、2年ほど持ったと言うことで、商売としてはまずまず。経営失敗の理由を、モノ知らずのマッチョイズム信奉者どもの攻撃のせいだと仄めかす自由を獲得できてよかったねといってあげたい。

In another post on Facebook, the owners insisted they were not closing because of "vitriol from men's rights activists" or because they were "not making enough money".

 その、月に一週間、男だけ18%高くつけるということに対する付加価値を用意しなかったんでしょ?という。

Its owners provoked debate by offering women priority seating and charging men an extra 18% one week a month.

Although non-compulsory, the "man tax" reflected "the gender pay gap", the owners said.


 まあ、そういう「税金」を支払う気になる一部のイシキタカイ系お金持ちだけ相手にしてたらよかったんじゃないですかー、と。

They denied reports that the man tax had run their "business into the ground", saying they "just don't want to own a café anymore".

 馬鹿げている。それは商売になっていない。
 その18%に見合う価値を販売すればよかったのだ。してないならただの嫌がらせだ。

 東京では、一定数存在する顧客相手にアニメコラボカフェがくりかえし企画されるだろう。それらは、カフェにしてはあまりに高額な値段をつけているはずだ。しかし、適切な設定である限り、それらは受容され、賞賛さえされる。

 それと同様、このカフェに繰り返し来たいと思わせるような、そんな素敵な付加価値が用意されるべきだった。
 たとえば、男性割高日に瑞雲がやってくるとかどうだろう。下手すると本気でペイする勢いで売り上げがたち―同時にその日の客はジェンダーバイアスに気付かざるをえなくなる。女性優先カフェなのに、なんで今日は男だけなんだろう―だとか。

 ―”世論に一石を投じる”遊びが、まあイシキタカイ系や一部メディアで流行したようだが、もうちょっと真面目に商売することを勧めたい。いやまあ、この経験をネタに講演会商売するのなら、二年も持てば十二分だろうけど。

 あ。
 18%の根拠と用途は、ばっちりブラックボードに書いてありますね。2016年度の男女給与格差の値であり、それは女性のために用いる、という。

BBC Here’s the café that’s introduced an actual man tax Tomasz Frymorgen 10 August 2017

 …で、はたと気づくんだが、これ、ヴィーガン・カフェなのよね。
 イシューが二つあるわけだ、ヴィーガン問題と男女賃金格差の問題。
 …調整するの、むずかしそう。

“All we really wanted was to raise awareness and start conversations about the gender gap," Belle Ngien, the café manager, told CNN.

 なら男女問題を語ろうぜ、と。

The 18% figure was chosen to reflect the pay gap in Australia - currently 17.7% according to a 2016 government report. Proceeds from the tax are to be donated to a rotating set of women’s charities.

 ああ、それは不透明なやり方ですね。
 端的に問題点の一部を指摘すれば、「寄付はてめえ自身の金でやれ」。意識の高い男性としては、そういう寄付をすることはあろうが―その宛先は自分できめたいかな。なんで店にきめられないといかんのか、ところでその寄付を出すにあたって税制上の問題はありませんか、つまり、他人から正当な理由なく徴収した金を己のものとして寄付して、そのぶん、税制上の優遇を受けたりなんて、絶対にしないという保障はどこにあります。あるいは、それをしていいという許可は誰から取るんです。

However, the surcharge is not compulsory.

 なので、払った時点で認めたのだという見解は大いにありそうですけど。

If people aren’t comfortable with paying it, or men don’t want to pay it, we’re not going to kick them out the door,” says Alex O’Brien, co-owner of the café. “It’s just a good opportunity to do some good.”

 僕は寄付先を自分できめようと思う。生協のレジに、何箇所かの候補が挙げられてたりするけど、私はどこを選ぶかの権利を行使したい。

 …もう少し透明度を上げたり、相互の納得度を上げる工夫があってもいいかねえ。女性学の学者の研究費として寄付する代りに、その学者さんがこのカフェをひいきにして、このカフェに来て客になれば、この学者さんとかるく討論したりできるとか。

 あと男女問題について話題になりすぎたようだが、ヴィーガン・カフェなんだから、ヴィーガンの著名人がいるとかさ。

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