嗚呼ソマリアにて外国人戦士は壮烈な自爆死を遂げる！

　ジャンルは「災害」。

Garowe Online　Somalia: Mysterious blast kills 17, including 'foreign fighters' May 18, 2009

　モガディシュ発，5月18日。17日にモガディシュの（Daynile区の）とある家屋で爆発，計17人が死亡。アルシャバブ筋からの情報によれば，うち4人は外国人戦闘員（国籍への言及は避けられる）。T○Y○TAの車に爆発物をくっつけようとしてたら，間違って爆発させちゃったらしい。

　尤も，「その筋」情報なんであって公式声明はない模様。いや私が担当者なら声明したくないが。

　車に爆発物据え付け云々というのは，常識的に考えて自爆テロ用ですね。アフガンやイラクあたりでは慣れたものでしょう。ですから，この場合の所謂「外国人戦闘員」の練度を疑うことはありえましょう（見習ソマリ人戦闘員がとちった，とシナリオ書くことも可能ですが）。

　何れにせよ，爆発の規模が結構なものであることは注意すべきでしょう。「殺る気」の爆発物使用が予定表に載ったわけですから。
　自爆テロ向けのように思われますが（車につける云々が正しければ），であればソマリア反政府活動における重大な方針変換であります。この数年間で，自爆テロはほんの数件。極めて例外的事象なのです，ソマリアでは。それが「そっち」の方向で動き出した―なら，その背後にいる者は？という話になりましょうね。

　もう一点，注意するとすれば―T○Y○TAですよ？　そんな高級品，一発どかんで吹き飛ぶ自爆テロ用に仕込むだなんて，なんてお金持ちなんでしょう！　さあさあ，そんなお金はどこから出るのかしら，出たのかしら？　どこから運び込んだというのかしら？　ど貧乏隠れも無きエリトリアでしょうか（運び込むのは難がありましょうね），それとも？

Garowe Online　3 Al Shabaab fighters killed in central Somalia ambush　May 18, 2009

　ソマリア中部，ベレトウェイン発。アルシャバブがBulo BurteからMahasへ兵員を移動しようとしたらAyn villageで待ち伏せに遭い，3名喪失。基地に戻らざるを得なくなる。民間人4名も犠牲となる。他方，攻撃者側の被害報告はなし。

　Mahasなる町はこのしばらく戦闘の焦点となってます。Bulo Burteはアルシャバブ側拠点。増援を出そうとしたら撃退された，というわけで―なかなか地味な，戦争らしい戦争をしておりますね，ここ。

Garowe Online　Somalia: Puntland nabs 15 pirate suspects, seizes 5 boats　May 18, 2009

　プントランドの国家機能が喪失したと嘘をつくのは誰だ！（「セルビアが小さいと嘘を～」の口調で）。

　まーニュースをごらんの皆様にはいまさらですが，Muse政権最末期はほんとぐだぐだでしたが（…大統領に売国奴疑惑勃発，挙句物証もあるってぇなんだぃや…），Farole政権になってから，わりと頑張って海賊対策してますね。

　まあ。

　Faroleがワシントン詣でしたことを状況証拠（※1）に，『プントランド現政権はアメリカのいn（ｒｙ』と論じるのも可能ではあります。その場合，プントランド情報局はCIAに見限られた，或いは軽視されるようになった，と付言しておくと本当らしさに色を添えることができます。大統領が情報局の支局の閉鎖を要求したのは米国からの命令系統が一本化した傍証であるとか何とか言っておきなさい。

　っつか大してニュースもチェックしとらんで陰謀論唱えるな。面白くないんですよアナタ方の8番煎じだかのネタ。答えを決めてからそれに適合するようなネタをつぎはぎするからくだらなくなるんです。わかってます？　
　ところでプントランドあたりは通商で食っていくところだとかご存じか>陰謀論者

　エチオピアの便利な港なんでしてね，そこ。


※1：ごめんなさい。うろ覚えで書いた。ワシントン詣でしたのはソマリランドのリヤレです。Faroleさんは行ってないね，たしか。
　ということで，陰謀論者の皆様には『CIAの資金提供をうけている＝アメリカの犬であるプントランド情報局に圧力をかける新大統領Faroleがアメリカの対テロ戦争に追従するような行動をとっている』ことのうまい説明が求められるわけです。まあ犬が少ない餌を取り合っていると説明するのは可能ですが，面白さの深みに欠けますね。