空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

韓国海軍艦によるレーダー照射の件

2018-12-22 12:56:52 | Weblog
産経新聞 韓国海軍、海自哨戒機にレーダー照射 2018.12.21 19:30

岩屋毅防衛相は21日夜、記者会見し、韓国海軍艦艇が20日午後、石川県・能登半島沖の日本海で、海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射したと明らかにした

産経新聞 「極めて危険」韓国軍レーダー照射を岩屋防衛相が批判 2018.12.21 20:31
岩屋毅防衛相は21日夜、防衛省で緊急の記者会見を開き、「レーダー照射は、不測の事態を招きかねない極めて危険な行為だ」と批判した。さらに「日韓防衛当局の連携は北朝鮮問題などで重要であるにもかかわらず、今回のような事案が発生したことは遺憾だ」とも述べた





 とまあ、日本側反応は妥当な線をいっているかと。

読売新聞 韓国側「誤解生じないよう、日本に説明する」 2018年12月21日 21時20分

韓国国防省は21日夜、海上自衛隊哨戒機へのレーダー照射について、「通常の作戦中にレーダーを運用したが、日本の哨戒機を追跡する目的で運用した事実はない。誤解が生じないよう、日本側に十分に説明する」と声明

韓国海軍関係者は読売新聞の取材に対し、「遭難した船舶がいたためレーダーを使用したところ、日本の哨戒機が瞬間的にレーダーの範囲内に入った」と述べた

 この「遭難した船舶」とは

佐賀新聞 海自哨戒機狙わずと韓国 北朝鮮遭難船の捜索目的 2018年 12/21 22:12

複数の韓国メディアは、同省関係者の話として、レーダー使用は現場海域で遭難した北朝鮮船舶の捜索のためだったと報じた

 先方のメディアでは北朝鮮船舶であったぞという。



 まあ、こういう反応にもなろう。



防衛省のおしらせ 韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について 平成30年12月21日

防衛省のおしらせ 韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について 平成30年12月22日

 穏当な説明としては

 これかと思うが、それはそれとしてンな怖いレーダーを使うことの意味がわかってない、感覚が磨耗しているということになってしまう。なんぼなんでも火器用を気楽にぶんまわすなんて、平常時の現場の自由裁量でのべつまくなしみとめていいものとは思えない。そんなもんが気楽になされること自体、文民の剣としての立場を理解していない、軍部の独走ということになる。マズイ。

朝鮮日報 韓国駆逐艦が日本の哨戒機にレーダー照射、日本の抗議に韓国軍困惑 2018/12/22 08:51

韓国海軍関係者は「大和堆漁場で操業をしていたほかの船舶が『北朝鮮の漁船と推定される船舶が遭難ようだ』と通報したものと見られる。韓国海軍がこの船を捜すために火器管制用レーダーを作動させたことは事実だが、日本の哨戒機を狙う意図は全くなかった」と説明した。韓国側は北朝鮮の遭難漁船を捜すため、一般的なレーダーよりも精密な火器管制用レーダーを使用したが、その半径に日本の哨戒機が偶然入ってきたという
日本はこの事案の発生場所を日本近海の能登半島近くとしているが、韓国軍は「哨戒機がそこにいたということであって、韓国艦艇がそこにいたわけではない」「広開土大王級駆逐艦は大和堆漁場の南方で火器管制用レーダーを運用した」と説明

 このあたり、言い繕い方が「歴史は繰り返す、か」という気は多少する。江華島事件以来かよ、とか。まあともかく:

韓国軍関係者も「韓日はこれまで意識的に軍事的衝突が起こらないよう神経を使ってきた」と話す。ところが、日本の防衛相が自ら出てきてまで今回の事態に対して抗議したことに、韓国軍は困惑している様子だ。韓国軍関係者は「日本の反応はやや過剰な面がある」と述べた

 とあり、『精密な観測のために火器レーダーを使っただけなのに、騒ぎすぎ!』という方向性をとるらしく、いやだからその使用自体がマズイだろと。

 日本側への説明が、こんなふうにかなりアレっぽい:




 軍部と政権中枢部とのディスコミュニケーション。米国もヤバげだが、韓国は韓国で非常に危うい:



 さらに

聯合ニュース 文大統領 就任後初めて「不支持」が「支持」上回る=世論調査 2018.12.21 12:12

 調査対象は1002名。「世論調査会社の韓国ギャラップが21日に発表した文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率は、前週と同じ45%だった。不支持率は2ポイント上昇し、就任後最高の46%を記録。初めて不支持が支持を上回った

文大統領を支持する理由としては、「北との関係改善」(27%)をはじめ、「最善を尽くしていること」(10%)、「外交をよくやっていること」(9%)などが挙がった。

 一方、不支持の理由は「経済・国民生活問題の解決が不十分」(47%)が最多で、「対北関係・親北(北朝鮮寄り)傾向」(17%)などが続いた


 これ自体も十二分に凶報というべきだろう。なにしろ、”弱腰”な態度をとりにくくなる。

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