空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

teiresiasさんがみてる~深夜の暇つぶし続き~

2008-04-17 22:02:26 | ソマリア関連
 これの続き。

>578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/12(土) 04:29:12 ID:BNZwJOq5
>ソマリランドとプントランドを別にして、ほぼ全土を抑えてるのに
>なんでバイドアが『最終拠点』なんだ?

 モガディシュって都市の事,忘れないでいてあげてください。

>大体ぶっちゃけると暫定政府の策源地はエチオピア+米国なんだから。

 しかし米国はソマリランドに肩入れしつつある感があったり。ビバソマリランド。

>580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/12(土) 08:53:04 ID:EyY352td
>>>578
>そう?バイドア落ちたらもうどうしようもないじゃん。

 どうしようもないかどうかはさておき,

>周辺都市つっても小さいし、すでに何度も簡単に落とされている。

 これはつまり,「バイドアが落ちたとき,暫定政府議会は近隣都市に避難できるか? 出来ないだろう,だってそれらは拠点とするには小さすぎる」という意味なんだと思われますが,それは裏からいえば,アル・シャバブが「都市を落とした」件の評価にも関わるわけでして。

 戦略上重要ではあれ,バイドア並に常時厳重警護すべきものではない(無論その能力もないが)。常時数百の兵を配備するほどの意味はない(できない)。
 そんなところだから,アルシャバブも攻撃できるし,一時奪取も出来る。アルシャバブは「**を落とした!」と喧伝しますが,それが実際の姿でしょう。
 寧ろ政府側兵士は,その場合,逃げるのが正解なんでしょうね。確保要域というべき都市はそんなにもないでしょうから。

 …ベレトウェインはマズイと思うけど。

>581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/13(日) 02:43:15 ID:EL+gtpSX
>>>580
>だからどこも落ちてないし。
>大規模な戦闘はもう無くなってイスラム法廷の残党のゲリラ攻撃があるだけ。

 実質的な意味ではどこも落ちてない―と言っていい位ですね。

>582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/14(月) 01:50:05 ID:8Lr0vmaQ
>攻撃には晒されてたが、イスラム法廷は都市を維持していなかった(或いは維持できなかった)からな。

 たぶんこれが正解。

>583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/14(月) 08:46:23 ID:wo2pKf8G
>維持しない方針でしょ。政権打倒までは軍団単位で行動し、
>市の管理などデリケートな作業は当面行わない考えのように見うけられる。
(中略)
>管理するしないは戦術の問題でしょう。

 アルシャバブは(都市を)維持しない方針である,というのは正しい。デリケートな問題を避けているのも事実でしょう。アル・シャバブは「管理しない」戦術を採った。

 しかしそれは,積極的に選び取るべきものではない。
 まず,アルシャバブに拠点維持の実力がないことを認めるべきだ。エチオピア軍の,特に重車両の圧力をはね返せるか否か? 勿論,否だ。イランのPressTVの報道では,アルシャバブは1万人で兵員輸送車34台に奇襲攻撃をかけて,20名ほどを殺すのがやっとだそうで(「Hiranでエチオピア軍に待ち伏せ攻撃―ソマリア」)。
 …まあこれは「大本営発表」の類でしょうけど。

 要はアルシャバブは,語るに足る拠点を永続的に保持するだけの武力を欠いている。
 次に,彼らは主として若年者によって構成される武装部門であって,恐らく政治の実務に耐える人材を決定的に欠いている。

 先日のソマリシリング暴落に応じたビラなど(勿論広報担当者はビラとの関係を否認するが),彼らの経済政策の絶望的センスを暴露しているとさえいえる。業者あてに「交換レートをもっとソマリシリング有利に変えないと酷いことになるよー?」(意訳)とゆーのは経済政策とは言わん。

 だってソマリシリングの暴落の一因って,プントランドでの紙幣無計画無法大量印刷にもあるだろうし。

 …なんにでも「エチオピアが悪いです!」って言えば済む政治・経済政策の組織とゆーのはなかなかすごいものがあるなぁ…。

 で。
 そーいう,「都市を襲って物資を奪い自活する」なんて戦術を駆使できるのはなぜかって,土地土地の自治組織―この場合,氏族社会―が立派に機能しているからだ。だから暫定政府側政務官が多少逃げ散ったところで,すぐさま「北斗の拳」状態になんかならないわけだ。

 そういう氏族社会組織も,ソマリの大事な財産でして。
 財産ってぇのは使えば減るわけでして。

 ソマリ社会が疲弊しきる前に,何らかの結末を付けるべきなわけですが―こうまで書いてはたと思い出すには,失敗国家ランキングトップを絶対的リードでもって守りまくってるソマリア社会にまだ疲弊の余地があるのかとか思えば,なんとも頭を抱える方向に困るものであります。

 時に,アルシャバブの少年兵は14歳くらいからある様子(「Bulo Burte反撃:ソマリア」)。これまでの報道を鑑みるに,彼らは概ね義勇兵なんだと思っていいでしょう。ありがちな,『ムリヤリ誘拐して麻薬漬けか何かにして自宅に連れてって実の親の手を切り落とさせたりして家族との縁を切って組織に残らざるを得なくする』みたいなのは考えにくい。

 …そう思えば,まだましなのかもしれない…。…絶対,基準の取り方がおかしいけど…。
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