空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

米墨国境:親子溺死をうけてエルサルバドル政府が警告

2019-06-30 11:50:14 | Newsメモ
BBC US immigration: Drowning exposes risks of illegal crossing 26 June 2019

El Salvador's government has warned people against risking their lives to reach the US after a man and his baby daughter drowned in the Rio Grande.

Photos of their bodies, found face down in shallow water with the 23-month-old girl's arm around her father's neck, have sparked condemnation.

"I hate it," US President Donald Trump said later of the photos.


 まあこれについても、『自分たちにも、USAの親切な団体が行く道に延々付き添ってくれて、水や食べ物やシェルターをくれるかも!』とかいう希望を一切付け加えることはなかった、『いやそれほどでなくとも、国境までいけば、親切なひとたちがナントカしてくれるかも!』という希望をかきたてることは一切ありえなかったと、そう主張できる援助団体がどれほどあろうか。

Critics of Mr Trump's tougher stance on immigration say his approach is driving migrants to take more dangerous routes.

 これもこれで本当だろうから困ったものである。だからといって国境フルオープンという極端を選んでも、2015年難民危機の単なる再来であろう。中庸のどこかが正解かもしれない。

 少なくとも、トランプ政権のもと、国境は「高く」なって、絶望のあまり違法越境しようと決断するひとびとの絶望の深さは増したものと思われる。しかしそのぶん、心理的障壁自体は高くなり、あえて危険な渡河を行う実数は減ったかもしれない。FYごとのデータは、いちおうこの仮説を支持するかもしれない。

 …これほどのコストをかけて、それで減らせたのは150程度かよ、とか思うと、なんというか物事の困難さに思いが深い。トランプのような劇薬をつかって、なおこれか。となると、トランプなんぞはさほどの「薬」ではないわけで―ともかくもっと作用のつよい薬剤を、と求めたい気持ちが現れるのも、うん…わかろう。

関連:「イタリア:難民救助船船長を警察に対する攻撃の廉で逮捕(2019-06-30)」

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