空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

戦闘続くソマリア:反乱勢力側に打撃―一指導者の死亡

2008-05-09 02:21:28 | ソマリア関連
 疲れてるのでBBCでさらっとー。

BBC Somalis die in mountain clashes 8 May 2008

 ソマリア中央部でエチオピア軍とイスラム主義者勢力が衝突,20名以上が死亡の由。これはモガディシュから300kmほど北の山岳地帯で,エチオピア軍の車列をイスラミスト側勢力が待ち伏せしたのに始まる。

 なお目撃証言に拠れば,応戦するエチオピア兵は周辺で家畜を世話するひとびと10名以上を殺害した由。アムネスティがとりわけエチオピア軍を非難する声明を出した後のことであります(「アムネスティ報告:ソマリアのあらゆる勢力に暴力停止を」)。

 別件ですが,バイドアで爆弾事件,政府軍兵士3名が殺害され,またUNの食糧援助関係のお雇いのひとが民兵に殺害された由。これは12台の車列に民兵がお金を要求し,さらには銃火を見舞ったというもの。

 さらに重大な問題がひとつ。これも水曜の事件ですが,HiranのGarsani,Nurなる村で待ち伏せ攻撃があり,10名からの民間人が死亡,さらには当該地方の有力イスラミスト2名―Hiran県の責任者Sheikh Amin Barkhadle氏を含む!―が死亡した由。

 先日のAryo氏に続いて,名のあるイスラミスト指導者に再びの損失です。
 基幹人員が失われては,組織の指導,統制が危うくなります。
 ある日のIranのPressTVによればアル・シャバブは1万名を一回の戦闘に投入する事が出来るとか。1万名! それは一個師団に等しい! そんな集団を指揮統制する,そんな人材は非常に貴重なのです! 
 …そーした人物が欠けても『なんとかするでしょ』とか思える人はどっかの伍長閣下の同類だと思います。

 …まぁ1万人なんての大本営発表の類でしょうけど。それでも,100~300ほどの武装集団を統率できるような,そんな人材はそうそう補えないもののはず。そんな高級指揮官クラスを立て続けに失ったアルシャバブは,早急に人材補給を行わねばなりません。
 ただでさえ層の薄い反政府側にとって,それは安い”出費”ではないはずです。

 以下,関連してそうな記事をGarowe Onlineから抜き出しておきましょう:
Central Somalia fighting kills 23: witnesses May 8, 2008

Gunmen in Central Somalia Kill Driver of UN Food Convoy May 8, 2008

Somalia: Deadly battle rages between Ethiopia soldiers, insurgents May 7, 2008

 時に所謂ところのイスラム法廷さんはソマリシリング受け取り拒否の商工業者にたいして対処すると誓ったとか(Press TV 100 Ethiopians killed in Somalia 08 May 2008,"On the meantime, the Union of the Islamic Courts vowed on Wednesday to take action against those Somali businessmen...")? 

 …なんというか,うん,実際に統治の苦労を担ってない完全な野党ってのは気楽なもんだよねぇ。…っていうか,こんなこと言ったの,誰だ…。絶望的なソマリシリングの信用失墜に対処するのに,個々の業者の意識改革(イスラム法による「対処」で裏打ちした)から第一歩をって…。

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