車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

博物館明治村3丁目~Ⅶ~ in 愛知県犬山市

2016年08月17日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・愛知県

東京都港区品川沖の第ニ台場の西端に建てられていた現存最古の洋式燈台「品川燈台」。観音崎(神奈川県)、野島崎(千葉県)につぎ明治3年(1870)に点灯された燈台で、石油による光で100燭光(光の強さの単位)、光源の高さは地上から19尺(約5.8m)海面上52尺(約16m)、光の届く距離は約18kmと記録されています。

「初期の洋式燈台は外国の技術援助によって造られ、品川燈台はフランス人技師ヴェルニーによって設計され、レンズや金属部をフランスから輸入しました。観音崎、野島崎燈台が関東大震災により倒壊したため、この燈台は現存するわが国最古の洋式燈台です。」公式HPより

海辺の漁村で育った私には「灯台の灯り」は格別な愛着を感じさせられる存在です。むろん、小さな漁村にこんなに立派な灯台はありませんが、それでも暗闇に海上を照らす光は何十年を経ても懐かしく温かい存在なのです。

三重県鳥羽沖の菅島に、燈台の灯りを管理する係員の住居として明治6年(1873)に建てられた「菅島燈台附属官舎」「官舎はお雇い外国人のイギリス人技術者R.H.ブラントンの指導により建設されたもので、イギリス積みのレンガ造ですが、正面にベランダを造る形は、東南アジアの植民地建築の様式。レンガ造の壁に木造の洋小屋を載せて桟瓦を葺いており、出入口は両開きのガラス扉に鎧戸を付け、窓は上げ下げ窓でやはり鎧戸を備えています。」公式HPより

青銅製で石造台座付きの日時計も、菅島燈台附属官舎本体の建造物と一体で重要文化財の付属物として指定されていますが、それは一丁目の三重県庁舎2階の展示場でないと見る事が出来ません。で、こちらは多分レプリカ(笑)

館内は常設展示場として利用されており、展示室に足を一歩踏み入れると突然!燈台レンズが点灯し、暗闇を一転光の世界に変えてゆきます。この回転レンズは、伊勢湾に浮かぶ「神島」の燈台で実際に使用されていたものです。

また菅島燈台附属官舎の前庭には、明治38年(1905)に中国大連口・南三山灯台に置かれていた「霧砲」が展示されています。濃霧で灯台の光が届きにくい時火薬を爆発させ、音によって船舶に陸地がある事を知らせたものです。

京都の医家で漢学者でもあった『福井恒斎』が、明治10年(1877)頃自宅の庭に建てたと伝えらる「茶室:亦楽庵(えきらくあん)」「利休以後、茶室は様々な形が創出されましたが、その多くはより小さな空間へと向かい、閉じられた形が継承されてきました。しかし、この「亦楽庵」では開け放つ試みがなされており、利休四畳半(本勝手)の茶室の一方に引き違い障子戸を建て、瓦を敷いた土間を介して庭との結び付きを求めています。」公式HPより

明治の元老『西園寺公望(1849-1940)』が余生を過ごす為に静岡市の清水港近く、興津の海岸に大正9年(1920)に建てた総数寄屋造りの別邸「坐漁荘」

室内に設置されている調度品は「坐漁荘」で実際に使われていたもので、フランスへ留学経験があった公望は、洋式の家具を愛用していたと言います。

ゆったりと肘掛椅子に寛ぎながら眺める美しく手入れされた庭・・・何とも贅沢な時間を過ごしていたんだなと改めて思わされます。

庭園は住友家御用達の庭師によるもので、これは公望の実弟が第15代住友家当主『春翠』であった縁からです。

これは建物内各所に設置されていた呼び出しボタン。ボタンを押すと、女中部屋の表示盤に部屋番号が表示され、女中や書生を呼び出せる仕組みです。これだけ広いと確かにこういう設備は必要でしょうね(^^;)

各国公使・各大臣を歴任し、伊藤博文のあとを受けて政友会を率い、内閣総理大臣を歴任。平民主義の政治姿勢を貫いたことから、“わが国の元勲”とも呼ばれた『西園寺公望』でしたが、引退後も公望の元には事あるごとに政治家の来訪があり、決して”ゆっくり”とは言えない晩年であったようです。

東京都墨田区向島5丁目、引越しを好む文豪『幸田露伴』が明治30年から約10年間、借家住まいをしていた「蝸牛庵(かぎゅうあん / カタツムリの家)」

明治を代表する作家『幸田露伴(1867-1947)』はたびたび引越しをする人で、新たな借家に移るたびに、住まいを替えるヤドカリをもじって「蝸牛庵」と呼んだといいます。向島の周辺でも3度引越しをしましたが、その中で明治初年(1868)頃に建てられたこの家は彼が最も長く住んだ家だそうです。

看板だけですが、”蝸牛庵”脇にある「入鹿村古墳」

三丁目エリアはこれで終わり、明日からは順路の都合で、一丁目エリアの紹介です。

訪問日:2011年6月4日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする