松本市里山辺に鎮座される「須々岐水(すすきがわ)神社」。御祭神は薄川の神でもある『須々岐水神、建御名方命、素盞鳴命』。
「古来より須々岐水神と称され、この地の開拓の祖神として薄川の神を祀り、山家(やまべ)郷民の信仰を得て現在に及んでいる。その創始は薄川流域に古代人が定着し農業が始められた頃と推定される。平安初期に山家郷開発の祖となった須々岐氏の奉祀するところとなった。鎌倉時代になり、諏訪上社系の神氏が山家氏となり、地頭職として山辺郷を領知するようになり、御祭神を建御名方命、素盞鳴命と改められた。」
「寛永年間、城主戸田氏より一・二・三の鳥居を寄贈され、現存する木造大鳥居はその三の鳥居と考えられる。中世より卯年酉年には諏訪同様の御柱祭が行われる。」
「また享保年鑑より逐次御船が造られ、さらに天保年間に至り諏訪の名匠立川一門による見事なお船が完成され、今日見る九艘の優雅なお船祭りが行われている」「」内は境内案内より抜粋
境内はうっそりと緑に包まれ、その神秘的な雰囲気に思わず深呼吸。知らずに背筋が伸び、気持ちが心地よくぴんと張り詰める感覚。
拝殿額の周囲には神名が示す「薄」の装飾が施されており、一見の価値あり。
拝殿近くより神域を守護されるのは、松本型の素敵なあの子たち。もはや、松本市内の神社にこの子たちがいないなんて考えられない😅
「石工:田近勝之助(二代目)・製作年月:昭和3年4月 松本市の郊外、里山辺にある須々岐水神社 6年に1回御柱祭りも行われるこの神社にも鬣(たてがみ)が大きく横に広がった迫力ある狛犬が鎮座する。阿形と吽形で鬣の形が変わっていることも特徴的。」田近石材本店HPより
本殿向かって右手前に「一之御柱」、続いて「二之御柱」、画像にはありませんが本殿裏手に「三之御柱」、「四之御柱」が屹立しています。
神楽殿屋根には「梶の葉」の御神紋
「須々岐水神社」は「薄の宮」とも呼ばれ、その記録は貞観9年(867)以前に遡ります。「山奥の大明神平に降りた神が、薄の葉に乗って薄川を下り薄畑に着き現在の社地に移ったが、その際に川底で薄の葉がこすれ片葉になった。諏訪明神を祀る社跡の傍らには片葉の薄がある」との記録があります。社務所の一画に注連縄で囲われた場所があり、その中に僅かばかりの薄が生えていましたが、それが「片葉のススキ」なのかどうか・・。
一段高い石垣の上、囲いの中に神明造の「境内社:大神社」。御祭神は『天照大神』
御柱の「曳き綱」
お船倉
参拝日:2010年11月17日
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