山田洋次監督が教えて、立命の学生達が撮った「京都太秦物語」を観た
昨日映画「京都太秦物語」を、シネマクレールで観た。山田洋次監督が、立命館大学の学生22人をスタッフに迎えて製作し映画だ。
「この作品は松竹と立命館大学、そして長い映画の歴史を誇る京都太秦商店街の人たちが、映画再興の熱い思いを込めて描くラブストーリーです」と山田洋次監督が「解説」を書いている作品だ。
また山田洋次監督は、「『はたして映画を教えることができるのかと、昔から悩んでいた。画家を育てるなら実際に絵を描くし、音楽家を育てるなら実際に演奏してみせる。ならば実際に映画を作りながら映画というものを教えないといけないと思った。卒業制作ではなく、お客さんにお金を払ってもらう前提で製作した』と意図を説明」している。
また「共同監督を務めた阿部監督は、『僕は撮影所に入って映画というものを学んだ。今はそういう場が少ないので、なかなか若いスタッフが育っていかない。今の日本映画がダメだとは言わないが、今のうちに映画の文法や技術を若い世代に伝えるため、こういうプロジェクトにもっと国の支援があれば」と訴えた』」とも語っている。
今、山田監督との共同での脚本づくり参加している平松恵美子さんは、岡山で映画鑑賞会に在籍していていて、松竹の鎌倉映画塾の卒業生だ。今回の映画製作を通じて、日本映画を担う映画人が育つことを願う。
そんなことを思いつつ、たっぷりと楽しませてもらった。主演した海老瀬はなが、新鮮で魅力的だった。