宮沢経産相の政治資金管理団体の収支報告にSMバーへの支出が計上されていたことが騒ぎになっている。宮沢氏本人ではなく、地元の秘書が利用したようだが、SMバーに行くことが政治活動なのかと非難を浴びており、代議士も不適切な計上と非を認めている。
代議士秘書経験者として言わせていただくなら、政治活動と言えるケースも無きにしも非ずだ。別に肩を持つわけではないが、SM趣味の支援者だっているわけで、有力な支援者に付き合えといわれれば断ることはできないのが悲しいかな秘書の性だ。選挙期間中ならいざしらず、通常の活動期間内なら法的に問題はない。そもそも料亭やクラブが良くて、SMバーがダメというのはある種偏見だ。当然、交際費として認められてしかるべきである。
もっとも、秘書の趣味で行ったのなら話は別で、当然、政治活動とは認められない。もちろん、居酒屋、料亭、クラブであっても認められるべきではない。
そんなわけで、この騒ぎ焦点が少しズレているのではないだろうか。はなっからSMがダメという空気が支配し、どこまでが政治活動の範囲内の交際費なのかの議論がない。
民主党の枝野氏などは、もってのほかとのたまうが、突っ込むならSMバーがどうのこうのではなく、あくまでも政治活動か否かだろう。
断わっておくが、私は秘書時代(に限らず今まで一度もない)にSMクラブやバーに行ったことはないが、仮に大事な支援者に誘われたとしたらたぶん断れなかったと思う。もっとも地元にはその手の店がなかった。ただ、そのまま領収書を添付したかといえば、恥ずかしながらやはり考えたかもしれない。個人的に偏見はないが、世間一般として通りが悪いからだ。
だったら偉そうなこと言うなと突っ込まれそうだが、あえて言いたいのは、SMがどうのこうのではなく、政治活動における交際費とは何ぞやをもっと問題にすべきだと思ったからだ。SMクラブやバーも居酒屋、クラブ、料亭と横並びじゃないんかい。