菊花賞ほど血統を重視するレースはない。うーん、なかったと言うべきかもしれない。過去形なんだよなあ。菊が面白いほど当てていたのは、リアルシャダイ、ブライアンズタイムといったロベルト系の産駒が大活躍していた時代だ。ライスシャワー、ナリタブライアン、マヤノトップガンは言うに及ばず、2着で高配当をもたらしたダイワオーシュウ、ステージチャンプなど、菊はロベルト系さえ押さえれば「大体当たる~」てな時代だった。久々にロベルト系のエピファネイアが勝った時は、BTの後を継ぐのはこの馬だと思ったものだ。
そんなロベルト系に台頭したのがダンスインザダーク、そしてディープインパクトだった。いわゆるサンデーサイレンス系の中でも長距離バッチリの血統だ。今や菊演出の主流になっている。おかげで、菊の血統予想は難易度がアップし、的中率は一気にダウンした。
それでも懲りずに今年も血統に目を向けるわけだが、気になる馬が2頭いる。アリストテレスとヴァルコスだ。
アリストテレスはエピファネイアの子、さらにお母さんがディープの子とくれば無視できない。2勝クラスとはいえ、前走小牧特別をなかなかの時計で勝ち、勢いはある。鞍上がルメールとくれば買わない手はなかろう。
ヴァルコスは母方に注目した。お母さんのお母さんがディープと同じウインドインハーヘア、お母さんのお父さんがダンスインザダークとくれば、期待して当然ではないか。
コントレイルの親子2代無敗の三冠に花を添えるのは、菊にぴったりの2頭ではないか。