21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

肉弾と少年

2015-05-13 21:51:45 | 雑記帳

 なんてことはない、日本映画のタイトルである。「肉弾」は岡本喜八監督だったと思うが、当時、NHKの朝ドラで人気を博した大谷直子の主演作品で、戦争を背景に性と生を描いた映画で、大谷のヌードが話題を呼んだ作品だ。一方、「少年」は当たり屋一家を描いた社会派作品である。

 私はこの2本の異色作を何と中学校の映画鑑賞で観たのである。学校側は文部省推薦作の「少年」を見せたかったわけだが、当時、田舎の映画館は2本立てが常識であり、映画館での鑑賞となると必然として2作品を見ることになるのだ。

 まあ、なんとさばけた学校なのだろう。男子は当然、大谷の裸体にくぎ付けになったわけで、それ以外の印象はほとんどなかった。後日、感想文を書かされたのだが、おっちょこちょいの私は、先生に「少年」の感想文と言われた事を聞き逃し、「肉弾」の感想を書いたのだ。問題のシーンには一切ふれず、戦争によって狂わされた人生とかなんと、たぶん生意気なことを書いたんだと思う。当然、ほめられはしなかったが、かといって怒られた記憶もない。今にして思えば、おおらかな時代である。

 奥田英朗の田舎でロックンロールを読んでいて、そんな中学時代を思い出し、笑ってしまった。。


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