tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

バングラデシュも成長の途に

2010年09月29日 13時40分14秒 | 経済
バングラデシュも成長の途に

 たまたま、バングラデシュを訪問する機会を得て、ダッカを中心に、いろいろな所を訪問し、発展に燃える息吹を感じてきました。

 以前からアジア諸国からの研修生に接する中でバングラデシュからの研修生にも接してきましたが、素直な感じの良い人が多いように思っていました。今回直接訪問してみて、その感じが間違っていなかったことを実感しました。

 ダッカはまさに雑踏の街でした。北海道2つ分の国土に1億3000万人と、人口密度世界一を誇り、今やダッカに集中する人口です。どこにいっても沢山のヒト、ヒト、ヒト。
 しかし中に入ってみても、あまり圧迫感はありません。バングラデシュの人たちは、他人にぶつかるのを避けるようです。狭い路地でも必ずお互いによけて通ります。日本のかつての傘傾げを連想させるようなところがあります。

 そして街でも、郊外でも道路を埋め尽くす車。最も多いのは三輪車の後ろの座席に幌をつけたrikisha(人力車)、インド輸入のオート三輪タクシーがその10分の1ぐらい、インドのモータリゼーションの先鞭をつけた20年も前のマルチスズキの軽自動車のぼろぼろの中古車タクシーなど小型乗用車のタクシーが少数、周りの鉄板の塗料がはげ、ぼろぼろになっても元気で走っている大型路線バス、それに沢山の大型トラック、そしてその中を泳ぐ日本の小型乗用車、中にはピカピカの新車も少なからずあります。

 そうした車の洪水の道路を、悠々とあるいは、巧みに横断する人たち。多くのアジア諸国の経済成長開始の初期に見られた、おなじみの風景です。

 ホテルでも、レストランでも、人びとは愛想がよく、人懐こく笑いかけてきます。日本は、バングラデシュが独立した時、最初に承認した国だと聞きましたが、日本に好感を持っている人も多いようです。

 車の多いのは、北部でLNGが取れるからだそうで、ある程度の収入があれば、無理しても車を買ってしまえば、燃料代は何とか出せるというような状況なのだそうです。

 竹を1階分の長さに切って、それを林立する支柱にして2階の床になる型枠にセメントを流す、次は3階・・・・といったビル建築はいたるところで進行中。郊外にはレンガ工場の煙突が林立し、農村でもレンガの家(かつては藁の家)が増加していく。ノーベル賞を貰ったユヌス氏のグラミン銀行 がそれを支援する。

 経済成長は年率5~7パーセント、10年後には所得倍増でしょう。1億を超える人口の新興国が、またアジアで成長を開始するようです。