2019年4月「日銀短観」上期は下押し、下期は強気
新しい元号が発表になりました。
『令和』です。
由来は万葉集。初めて 日本の古典からの元号です。これも最近の国際情勢の反映でしょうか。「令」はこれから世の中が良くなることを意味し、「和」は、人々が仲良く、あるいは平和の「和」さらには日本を意味する「和」、いずれにしてもよい元号が決まりました。
ところで、今日「日銀短観」が発表になりました。この1~3月の状況を調べたものです。
マスコミでは、代表的指標である製造業大企業の景況感を示すDIが、前の10~12月期に比べて、19ポイントから12ポイントへ7ポイント落ちていることから「景況感大幅悪化」といった見方です。
大分前から日本電産の永守社長などが、中国経済の減速の影響に厳しさを指摘し、景況悪化は思ったより大きいのではないかといった見方をしておられますが、そうした懸念が端的に出てきたということでしょうか。
さらに、先行き3か月の判断はDIが8に低下するといったもので、プラスではあるものの、景気の減速感は否めないという見方のようです。
この傾向は、製造業に関する限り中堅企業でも、中小企業でも基本的に同じです。
ただ、非製造業で見ますとDIの動きは大企業で、24(前期)、21(今1~3月期)、20(来期)と、製造業ほどの落ち込みではなく、中堅企業、中小企業も下向きではありますが、製造業に比べると落ち込みは浅いようです。
とはいえ、今回の調査では、「景気は山を越えた」という感じが濃厚です。原因は何かと考えますと、国内の景気対策の手詰まり感(財政・金融政策の行き詰まり、消費税増税に関わる政府不信、などなど)もありますが、より大きいのは国際情勢、特に米中関係でしょう。
米中貿易交渉では「巧くいきそう」、「やっぱり難しい」といった観測が何度も繰り返され、そのたびに株価が乱高下して、投機家にビジネス・チャンスかもしれませんが、我々は振り回されるばかりです。
では日本の企業はどう見ているかですが、今度の「短観」にヒントがあるようです。
短観では半年ベースの収益関係の企業の計画も調べていますが、2018下期、2019年上期2019年下期の「経常利益」、「当期純利益」の対前年同期比を見てみますと、製造業、非製造業の大企業、中堅企業、中小企業ともに、ほぼ同じような収益の推移を考えているようで、2018年下期と2019年上期は、対前年同期はマイナスがほとんどですが、2019年下期になりますとほぼ全面的に増益の計画になっています。
この計画値から判断しますと、多くの企業はこのところの景気の落ち込みは、それほど深刻ではなく、今年の後半には回復基調に入ると考えていることが知られます。
この計画値が「当たり」と出るか「外れ」に終わるか、国際情勢の行方と安倍政権の政策いかんによる事になるのでしょう。
それねも、なお、日本企業の頑張りに期待したいと思います。
新しい元号が発表になりました。
『令和』です。
由来は万葉集。初めて 日本の古典からの元号です。これも最近の国際情勢の反映でしょうか。「令」はこれから世の中が良くなることを意味し、「和」は、人々が仲良く、あるいは平和の「和」さらには日本を意味する「和」、いずれにしてもよい元号が決まりました。
ところで、今日「日銀短観」が発表になりました。この1~3月の状況を調べたものです。
マスコミでは、代表的指標である製造業大企業の景況感を示すDIが、前の10~12月期に比べて、19ポイントから12ポイントへ7ポイント落ちていることから「景況感大幅悪化」といった見方です。
大分前から日本電産の永守社長などが、中国経済の減速の影響に厳しさを指摘し、景況悪化は思ったより大きいのではないかといった見方をしておられますが、そうした懸念が端的に出てきたということでしょうか。
さらに、先行き3か月の判断はDIが8に低下するといったもので、プラスではあるものの、景気の減速感は否めないという見方のようです。
この傾向は、製造業に関する限り中堅企業でも、中小企業でも基本的に同じです。
ただ、非製造業で見ますとDIの動きは大企業で、24(前期)、21(今1~3月期)、20(来期)と、製造業ほどの落ち込みではなく、中堅企業、中小企業も下向きではありますが、製造業に比べると落ち込みは浅いようです。
とはいえ、今回の調査では、「景気は山を越えた」という感じが濃厚です。原因は何かと考えますと、国内の景気対策の手詰まり感(財政・金融政策の行き詰まり、消費税増税に関わる政府不信、などなど)もありますが、より大きいのは国際情勢、特に米中関係でしょう。
米中貿易交渉では「巧くいきそう」、「やっぱり難しい」といった観測が何度も繰り返され、そのたびに株価が乱高下して、投機家にビジネス・チャンスかもしれませんが、我々は振り回されるばかりです。
では日本の企業はどう見ているかですが、今度の「短観」にヒントがあるようです。
短観では半年ベースの収益関係の企業の計画も調べていますが、2018下期、2019年上期2019年下期の「経常利益」、「当期純利益」の対前年同期比を見てみますと、製造業、非製造業の大企業、中堅企業、中小企業ともに、ほぼ同じような収益の推移を考えているようで、2018年下期と2019年上期は、対前年同期はマイナスがほとんどですが、2019年下期になりますとほぼ全面的に増益の計画になっています。
この計画値から判断しますと、多くの企業はこのところの景気の落ち込みは、それほど深刻ではなく、今年の後半には回復基調に入ると考えていることが知られます。
この計画値が「当たり」と出るか「外れ」に終わるか、国際情勢の行方と安倍政権の政策いかんによる事になるのでしょう。
それねも、なお、日本企業の頑張りに期待したいと思います。