今日、日本銀行から「全国企業短期経済観測」の12月現在の状況が発表になりました。
国内情勢も、国際情勢も多事多端の中ですが、企業経営の方は、ここまで何とか無難にという所でしょう。
ただし内外情勢位の不安定という事もあるのでしょうか企業は、大企業、中堅企業、中小企業ともに、製造業も非製造業もこの秋がピークで年度末にかけて不安があるといった見方のようです。
これには、為替レートの先行きも関係してくるでしょう。アメリカ、日本の金融政策の動きも含めてある程度の円高の予想が一般的のようですが、短観での調査企業の円レートの判断は2024年度の上期、下期ともに144円台ですから、現在の151円というのが一時的な円安という見方のようです。
という事は、現状の為替レートでは多少の余裕があるという事でしょうか。輸入関連産業の方は、マイナスの影響がある事になりますが、それは後述の非製造業の方の落ち込み幅が大きいという事につながるようです。
調査の総括に当たる製造業、非製造業の規模別の業況判断について一覧表にしてみました。
数字はDIで、{良い」企業の%から「悪い」企業の%を引いたもの(「どちらとも言えない」は除く)で、良い企業の方が多ければプラスです。
景気状況を代表するとも言われる製造業大企業の業況判断を見ますと、9月期から今回の12月期が13から14と上昇ですが、ここがピークで年度末は13と前期並みに下降気味という見方のようです。
このブログでは9月期の時は「企業は強気」と書きましたが、日銀の政策金利引き上げが、遅れることを読み込んでいたのでしょうか。
業種別には、木材・木製品や鉄鋼が12月調査でマイナスになっていますが、非鉄金属、機械関係は汎用機械の29を始め総じて好調という状況です。
ただし、年度末にかけては大方の予想は減速で、自動車の今期の8から次期は11への改善が目立つ程度です。
非製造業は全体的に、春から夏への絶好調が緩やかに減速に入って来ています
大企業は9月期の34から12月期33、年度末には28と減速予想ですが、中堅中小は、より早い減速を予想しています。
業種別では、値上げのピークを過ぎた小売りが、9月期の28から今12月期は13低下ですが、年度末にかけ建てては18への改善を予想といった動きが目だち、超好調だった宿泊飲食サービスが9月期から順に52-40-37とインバウンドの盛況にもかかわらず減速予想になっています。
来年に入ってメリカではトランプ大統領の就任があり、あのお方の行動には予想外のことが多いので、企業も予想困難という条件も考慮の要がありそうです。
収益予想や設備投資にも共通の様相が見られますが、人手不足につては、深刻な状況が継続と見ています。