このブログでは数字をよく使うようにしています。
数字を使っての説明は、比較的に説得力が強いからです。しかも、なるべくグラフ化して使います。視覚に訴えることは印象を強くします。見て頂く方に、出来るだけ正確な情報を確実に伝えたいと考えるからです。
使用する数字を選ぶ時も、グラフ化するときも、見る方が出来るだけ客観的に受け取れる様にする事も心がけます。
こんなことを書きましたのも、若いころ、当時の文部省の統計数理研究所に、仕事が終わってから通い、そこで最も基礎的なことを教わったからです。
講師からは「検算しない数字は数字ではない」から始まって、「数字は必ず原典に当たり、出所は明確に」とか「グラフにするときは、出来るだけ一部分でなく全体が解る形にせよ」などなど、「そんな面倒な」と言ってはいけないという趣旨の発言が聞かれました。
若い時確り言われたことは覚えているもので、ブログを書く時に役立っています。
このブログが言われた通り出来ているか自信はありませんが、物価や賃金、雇用、消費支出関係やGDPなど発表されるたびに原資料に当たり、そこから数字を引き、グラフは出来れば長い期間のものを作るように努めます。
時に、統計資料が不正確なこともあります。毎月勤労統計の集計に誤りがあったり、建設受注統計に杜撰な集計があったりしますと、批判の口調も厳しくなります。
安倍さんや、菅さんの様な総理大臣が伝聞らしい根拠のない数字を言われた時は、日本の行方を惑わせると直言しなければなりません。
ところで、こういう数字についての作法は、数字を使う人が長い経験の中で積上げて来た知恵なのでしょう。
話は変わりますが、今を盛りのSNSでは、確認していない情報を平気で公にするような人が結構いるようです。一部分だけ取り上げて、とんだ誤解の発生につながることも多々あるようです。
特に視覚に訴える動画が大きな影響力を持つようですが、かつて人々が統計数字を使い始めた時も、数字を使う際のルールが固まるまでには、多分それなりの分別と時間が必要だったのでしょう。
ネット上で情報を伝えるという分野は、今はカオスの中で、一部にルール作りが模索中という状態なのようです。
人間の知恵も進歩していますから、ネットを使う際のルールも 、世界共通の問題として、進歩した知恵で早くまとめ上げてほしいと思うところです。