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葉山の合宿所で朝起きて。体操して、朝ごはんを食べて、歯磨きをして、コンタクトを入れる。ミーティングを終わり、海着に着替えて外に出ようとする…ところで、自転車の鍵を忘れたことに気づいて取りに戻る。
気を取り直し自転車にまたがったところ、海に持って行く防水バッグを忘れたことに気づく。合宿所に戻る。
自転車で坂道を下る途中、新港で浴びるためのシャワー道具を忘れたことに気づく。戻る。
気を取り直し、出たところで着替えを忘れたことに気づいて……以下繰り返し
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……昨日、こんな夢を見ました。実際は忘れ物をしても、諦めるか精々戻っても一回だったのですが……
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OBとして久しぶりに練習を見に行ったら、いつもの風景、いつもの様子なのに、みんな少しだけ雰囲気が違う。違和感を持っているのは僕だけで、他の人は感じていない。
あれ、西坂、そんなに鼻の下が長かったっけ。あれ、多賀谷、そんなに直毛だったっけ。あれ、高山、みんなの前でタb……
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これも夢でした。3日くらい前かな。引退して2週間ほど経つものの、急に最近ヨットの夢を見るようになりました。不思議。
夢は人の深層心理を反映するようで、こういった夢を専門家に分析されたら、恥ずかしい診断結果が出そうです。
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全日本インカレが終わって。到底晴れやかな気分にはなれなくて。悔しくて。4年間やってみたけど、自分が思い描いていたほど上手くなれなくて。
着艇後も自分には向いてなかったんだなあと思うばかりで、涙すらも出なくて。
31308とか30785とか30563とか、ずっと一緒に過ごした船に愛着があって、最後に見送る時はセンチな気分にでもなるのかなと思ってたら、全くそんなことはなくて。
4年間の愛着もそんなもんなのかと少し寂しい気持ちになって。
半ば鬱屈とした気持ちを抱えながら福井から帰ってきました。
引退した次の週は、土曜は海着を放出しに八景島へ、日曜は練習手伝いに小網代へ行きました。どちらも楽しそうで、少し羨ましく思いました。
インカレ決勝、全日本インカレを経て、ハイレベルな敵の中で、ずっとボートスピードに集中しなきゃ戦えなくて、失点式のゲームの中で、闘争心を持ちながら瞬時に冷静な判断を求められる世界はとてもしんどい、辛いと思うようになっていました。
先日、フェイスブックのタイムラインに全日本スナイプの画像集が流れてきました。
正直ディンギーのビックフリートはもう見たくないなくらいに思ってたのですが、去年の今頃に江村とわざわざ和歌山まで行って全スナ出てきたなと少し懐かしくなって、
あと、浅川のカッコいい写真とかあるかなと思って、気づけばずっと眺めていました。
写真を見てると波は高くて風は強い、寒そう、やっぱりハイクアウトは辛そう、マーク側はどうせ怒号が飛び交ってるんだろうな、なんでこの人たちはわざわざこんなにしんどいことをしてるんだろう、と思いました。
ただ、じっくり眺めてみると、やっぱり葉山の海は綺麗だなって思って、
この波の海水は南で、まだ11月の初めなので見た目よりは温かいんだろうな、このハイクアウト写真映え意識しすぎやろ……、ど強風のタックは難しいよなあ……、フットベルト緩くて、きっと意識とか飛んでるんだろうな……ジブもメインも緩めてて、めちゃくちゃ吹いてんだろうなァ……
と、見てるだけで色々な情報、乗ってる人の気持ちが想像できるような気がして少しだけ楽しくなって。
闘争心ギラギラのレースに集中する一方で、良い風の中で船を走らせるのはきっと楽しいんだろうな
上マークを目指して最後のレイライン、これまで以上に死ぬ気でハイクアウトしてようやく辿り着く。きっと辛いけど、なんだか楽しいんだろうな、きっと
Serious sailing, serious fun.
……やっぱりスナイプってかっこいいなって。
またヨットに乗ったら楽しいんだろうけど、またレースとか出たら辛くなり、乗らなくなったらまた乗りたくなって……って繰り返すような気がします。
でも、生涯かけて少しずつでも上手くなれたら、より深く楽しむことができたらいいな、とも思います。
どうやら引退しちゃったので、学生の大会に出ることはできないけど、これからも様々な形で海に関わっていけたらな、と思います。
また、よろしくお願いします。
東京大学運動会ヨット部 旧4年 山本圭祐
……新主将挨拶の後になってしまって、本当にごめんなさいm(_ _)m
この写真は、西坂水石と、それっぽい感じを醸し出していけば、バルクヘッドの平井様はきっと撮影してくださるだろう!との目論みで海を眺めていたら、ありがたくも撮影していただけました。
写真そのものももちろんですが、このしょうもないエピソードまで含めて、僕の宝物です。
ありがとうございました。
お疲れ様でした。引退しました中田です。470クルーでした。
全日本インカレが終わりました。
全日本が終わってすぐに投稿できなかったのは、いろいろと迷っていたからでした。最後に何を書くべきだろう?時が経つほどに、ヨットがなくなって一度ゼロになった自分と、一週間前までの鮮烈な記憶が混線しています。
正直に言って今全日本を思い返して1番強い気持ちは、悔しいという気持ちです。2レース目、その日の最初のスタートからブラックで、不用意に前に出てしまいブラックゼネリコに読まれ、第2レース参加できず。第3レースはビビって死にスタをして、フレッシュを取ろうとタックしている中でケースを起こし2回転、完全なドベからのレースになりました。胸を張って締めくくれる結果ではなくなってしまいました。
秋のインカレを意識するようになってから、自分のできないところが目について仕方がありませんでした。なんでこんなこともできないんだという考えがクセになって、悪い方に焦りが働いてしまっていました。それでも全日本に出ることが叶った最後の最後になって、サポートしてくれる後輩のためにも、一緒に乗ってくれている塚本のためにも、ずっと助けられてきたチームメンバーのためにも、今の状況を楽しまなくてはと思うようになりました。
そうして臨んだ遠征は、レースは、やっぱり楽しいもので、最後フィニッシュしたあとも、もうひとレース、次のレースを必ず最高のものにするぞという意気込みをもったまま終えることになりました。
成功と失敗の数多く起こるのがヨットレースです。これを苦しいと捉えると非常に苦しいものです。しかし楽しもうと思って臨めば、競技の本質がこんなに楽しいスポーツもない。分かっているはずのことを、最後になって思い出したという感じです。失敗しても、次に最高のレースをしようとすること。それで失敗しても、また次に最高のレースをしようとすること。それで失敗しても、またその次に。それでダメでもまだまだまだまだ!
忘れていたことが悔しい。そのせいで多くのものを取り逃がし、失った気がしてしまいます。しかしながら、この悔しさがあるからこそ、引退したあとも前に進み始めることができるのだと思います。進み続けるしか、悔しさに替わるものを手に入れる方法はないですし。部に残る者もまたそうだろうと思います。
こんな自分と一緒に1年間やってくれたチームの皆さん、力足りずごめんなさい。それでも、ほんとうにありがとうございました。レギュラーメンバーもサポートメンバーも、今は休部している人たちも、最高です。呼びたくなったら呼んでください。微力でも力になります。
ヨット部に導き、支えてくださった方々、誰も彼もありがとうございました。最高に濃い時間を過ごすことができました。これからも負けないくらい濃い時間を自分の周りに作っていこうと思います。
短いですが、失礼します。
最後にもう一度、ありがとうございました。
中田祐輔
お世話になっております。
こんばんは。元スナイプスキッパーの師田です。
先日の全日本インカレ終了をもちまして私の現役生活に幕が下りました。数日たってそう思うと何か、長い長い夢を見ていたような心地がするものです。Facebookを見れば未だに各大学の全日本インカレ速報が流れてきて、終わったと知っているのに、なんだか妙にリアルに感じて、はぁ、そうか、そう簡単に切り替えられないよなァ、と納得するときもあります。今日は海着を放出しに八景島へ行き、自分の荷物置き場はないし、布団もどこへやら、セーリングアイテムは全放出(貰った一年生、絶対、辞めないでな)と引退三拍子が揃った瞬間も、イマイチ現実感がないものでしたな。
さて件の全日本ですが、個人的な反省というか、今のレースはこうすればよかったね、というモノが最後の最後まで尽きない中(本当に、悔しいものなのですよ。)、未熟な私を最後までサポートしてくれた下級生たち、ブラックにかかって最終日のレースに参加できないかもしれないのに、最後までスタートのアドバイスをしてくださった小松コーチ、福井に実際来てくださったOB,家族、物理的に近くなくとも、メッセージで励まして下さった方々、、、その、本当に多くの方々には感謝が尽きません。2年生くらいで少しずつ感じられたことなのですが、そんな方々の支援、ご声援に囲まれた環境で部活をやっていくうちに、私のセーリングは、ただ一選手として勝利欲を満たすものではなく、周囲との関係において成立するもの、期待を背負い、結果で返し、また応援をもらい…というインタラクティブな関係のなかで逞しく、成長してきました。それはきっと、セーリングスキルにとどまらないものでしょう。だからこそ、関東決勝の結果は個人的に悔しいばかりか、周囲にも申し訳なく、思い返しては苦い、苦い思い出になったわけです。そして全日本も決して晴れやかな有終の美とは行かず、重ねて悔しいものなのでした。
そして、もっと思うことがあります。それは、去年この体験をしていたら、この1年間まるで変わるなと。小松さんのおっしゃっていた、「目指すなら、ワセダと同じ日本一を目指すくらいの気概でいてほしい」、そんな言葉が、全日本という舞台を終え、求められるレベルの高さを見た今なら、真に心を打つのです。想像もつかない目標に、どこか、等身大ちょっと上、そんなシビアさで許すような心理があったような、そんな気は、なかったろうか。。。。少ないレース数、上げ潮のコンディション。あんなに一緒にいて、距離として近くにいた早稲田のシビアさの横で、自分は真に彼らと同じシビアさで練習し続けていたのか。。。。決して自分を甘く許していた気はしてなかったのに、よりレベルの高い学生大会を経て、ここに来てそんな感覚があるのです。
さて。この気持ちは残った自分自身の人生で精算せねばならぬと思う傍ら、後輩たちが来年、気持ちよく、この思いを全日本の海で晴らしてくれること、自分が為し得たかもしれない成長を見事、やってのけてくれることを、私は期待しないわけにはいかない。かつて先輩たちが、私たちに期待してくれていたように。泣いても笑っても4年で新陳代謝されていく伝統が生んだ、旧く、ずしりと重く、美しいこのバトンは、八景島で入部宣言をした3年前のあの日から、知らぬ間に持たされのだろう、気付いたらずっとずっと握って、ここまで走ってきたものだった。このバトン、雪の日の練習やら、納会の大笑いやら、汚い合宿所のニオイやら、ムダに色々な思い出も、いっぱいに詰め込んであるのだが。ふむ。きっとあの愛すべき後輩たちが、しっかりと掴んでくれていることだろう。と、信じて、今日の八景島の帰り、私はもう、手放すことにした。
4年間ありがとうございました。以上で擱筆させて頂く。
p.s.どうやら持ち帰ろうとしていた船舶免許も道半ばで手放していたらしく、申し訳ないと思う。
【改訂版】
全日本インカレは3レースを持って成立いたしました。最終成績をご報告します。
470級 全72艇
28 4579 西坂・水石/斉藤 9-32-54
29 4452 小野・角出 61-28-59
30 4357 塚本・中田 7-73(BFD)-56
470級 全24校
1位 慶応義塾 133
2位 同志社 164
3位 早稲田 172
4位 関西学院 190
5位 法政 226
6位 明海 249
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15位 日本 350
16位 東京 379
17位 広島 453
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スナイプ級 全72艇
26 31418 菅原・多賀谷 34-24-37(STP)
27 31308 山本・浅川 30-73(BFD)-25
28 30785 師田・江村 33-73(BFD)-36
スナイプ級 全24校
1位 同志社 150
2位 日本 171
3位 早稲田 182
4位 関西学院 209
5位 中央 211
6位 九州 238
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14位 関西 357
15位 東京 365
16位 東北 394
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総合 全17校
1位 同志社大学 314点
2位 早稲田大学 356点
3位 慶應義塾大学 376点
4位 関西学院大学 399点
5位 九州大学 513点
6位 日本大学 521点
7位 中央大学 529点
8位 法政大学 564点
9位 京都大学 579点
10位 明海大学 590点
11位 立命館大学 602点
12位 東京大学 744点
13位 甲南大学 835点
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全員が初めての経験だった全日本インカレは、もっとレースをしたかったという気持ちが残ったまま終了しました。やはり全国のレベルは高く、結果を残したレースもあれば、不本意なレースもありました。また目標は総合9位に定めていましたが、結果は両クラス出場校17校中12位となりました。
一方、今回の全日本インカレで東大ヨット部は大きく成長し、来年へと繋がる経験をしたことは確かです。目標となる順位を取ることができなかった、その悔しい思いを次の代へとつないでいきます。
この1年、そしてレース期間に応援してくださったLB様、保護者の皆様に心より御礼申し上げます。また1年後、蒲郡の地でより強くなった東大をお見せできるよう、今週末から練習に励みます。今後ともご指導宜しくお願いします。
【全日本3日目】
明日のレース予定ですが、12時最終予告、3レースで大会成立は変更なしということになりました。
東大はノーレースになったスタートで470が1艇、スナイプが2艇BFDとなりました。よって明日の最初のレースにはそれらの艇は参加できませんが、残された艇で良いレースができるよう最大限努めます。
本日は松田様、上森様、地川様、高橋ご夫妻にお越しいただきました。ハードコンディションの中応援していただきありがとうございました!
また福井最後の晩御飯はLB様のお心遣いにより美味しいお刺身をいただきました!ありがとうございました。
【全日本3日目】
今日は470、スナイプともにスタート後にノーレースとなりました。
着艇後もハーバーは事故対応等でしばらく慌しい様子でしたが、APA(本日はレースなし)があがったため宿に帰りました。
明日のレースに備えて今からミーティングを行います。
【全日本2日目成績!】
今日は陸での風待ちのあと出艇し、海でもしばらく風を待ったあと1レースが実施されました。
リザルトは以下の通りです。
470級 全72艇
28 4579 西坂・水石 9位
29 4452 小野・角出 61位
30 4357 塚本・中田 7位
1位 慶應 35点
2位 同志社 55点
3位 早稲田 59点
4位 中央 64点
5位関西学院 76点
6位 東京 77点
7位 京都 81点
8位 京産 85点
9位 日本 88点
10位 近畿 104点
スナイプ級
25 31418 菅原・多賀谷 34位
26 31308 山本・浅川 30位
27 30785 師田・江村 33位
1位 同志社 26
2位 早稲田 37点
3位 龍谷 39点
4位 立命館 51点
5位 京都 65点
6位 関西学院 68点
7位 慶應 76点
8位 日本 80点
9位 東北 94点
10位 法政 95点
11位 中央 97点
12位 東京 97点
13位 明海 123点
14位 大阪 124点
総合順位
1位 同志社 81
2位 早稲田 96
3位 慶応 111
4位 関西学院 144
5位 京都 146
6位 中央 161
7位 立命館 165
8位 日大 168
9位 東大 174
10位 法政 208
11位東北 232
470は2艇が良いレースを展開したおかげでチームとしては期待以上の点数にまとめることができました。スナイプチームも堅実なレースをし、チームとしての完成度を見せることができました。
明日は強風予報です。今日の順位を少しでもキープできるよう全力を尽くします。
また今日はLB田中様、三浦様、松田様、地川様、上森様、三箇山様、塩島様にお越しいただきました!ありがとうございます。
【全日本1日目②】
今日は風待ちの後昼過ぎに出艇しました。3ノットほどの風の中1レースのみ消化できる時間でスタートしましたが、トップ艇がフィニッシュする直前に両クラスともノーレースになりました。
スナイプチームは目標のレベルまであと一歩のところでしたが、470チームは3艇とも順位が振るわないところでのN旗でした。成績的に痛手を負わずに全日本のレースを経験できたことはラッキーと言えるかもしれません。
また今日はLB秋田様、三浦様、酒井様、川口様にお越しいただきました。海上でのご声援ありがとうございました!
気を取り直して明日の第1レースに臨みます!
【福井5日目!】
今日は朝計測をしたあと出艇し練習を行いました。コース練習をしようとスタートした瞬間に風がなくなり、どんなに頑張ってもラインから遠ざかるばかり…。風待ちをしたのちやっと1レースできました。
福井は全日本インカレ初開催であるうえ、ここ数日はあまり練習ができないコンディションが多かったので、海面の傾向をつかむのが難しい状況です。そもそも風のふれや風速変化が掴みにくい海面でもあります。しかしそれはどの大学も感じていることだと思うので、むしろチャレンジャー側である我々にはチャンスがあると言えるかもしれません。
明日はいよいよ本番ですが、いつも通りやることをしっかりやり、冷静に第1レースを迎えたいと思います。
また今日はLB秋田様に合宿所にお越しいただき、差し入れも頂きました!ありがとうございます。
明日から4日間、応援よろしくお願いいたします!